フェラーリで2年目のシーズンを迎えているスペイン人ドライバーのカルロス・サインツが、最近いくつかのミスを犯したのは戦闘力が高まった2022年型フェラーリF1マシンをドライブするというプレッシャーに苦しんでいるためだという見方に反論を行った。
昨年マクラーレンからフェラーリへ移籍したサインツは、慣れないフェラーリF1マシンに苦しみながらも安定した走りを見せ、最終的にはチームメートのルクレールよりも上位でシーズンを終えていた。
ところが、2022年シーズン序盤はここまでルクレールについていくことができないばかりか、いくつかのミスを犯したことにより、現時点ではランキングトップのルクレールとは48ポイント差のランキング5番手にとどまっている。
■サインツのミスはプレッシャーによるものだと示唆したフェラーリのボス
フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、今季の第4戦エミリア・ロマーニャGPが開催されたイモラで次のように語っていた。
「プレッシャーに耐えられるかどうかという問題だと思う」
「彼のキャリアにおいて、ベストポジションを争えるほど速いマシンを手にしたのはおそらく初めてだろうし、彼はそれに慣れる必要があるだけだ」
■原因はもっと根本的なものだとサインツ
しかし、27歳のサインツは、最近のミスは今自分にかかっているプレッシャーとは関係ないことだと主張している。
エミリア・ロマーニャGPで金曜日に行われた予選Q2ではフェルスタッペンに次ぐ2番手タイムを刻んだサインツだったが、その後ミスを犯してクラッシュ。マシンを壊してQ3で走ることができなかったサインツは翌日のスプリントを10番グリッドからスタートすることになってしまった。
その予選でのミスについて、サインツは次のように語った。
「イモラではいくつか違うことを試していただけなんだ。違うラインやバランスをね」
「あのときプレッシャーを感じたかと聞かれれば、答えはノーだ。僕はマシンでいろいろ遊び、そしてミスをしたのさ」
サインツによれば、現時点で自分が抱えている課題はもっと根本的なことだという。
「残念ながら、新しいマシンは僕のドライビングスタイルに合っていないんだ」
そう認めたサインツは次のように続けた。
「それに対処するのにすごく苦労しているし、適応しなければならないことがたくさんあるんだ。このようなミスが起こるのには理由があることは隠すまでもないことさ」
「まだ100パーセントには到達していないし、まだ新しいマシンに慣れようとしているところだよ」
■サインツは改善しつつあるとチーム代表のビノット
ビノットは、サインツはいずれそうした問題を乗り越えるはずだと考えているようだ。
「私はそれが問題になるとは思っていないよ」
そう語ったフェラーリのチーム代表として4年目のシーズンを迎えている52歳のビノットは、次のように付け加えた。
「彼は改善しつつあるし、どんどん速く走れるようになっているよ」