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ハミルトンがF1引退の噂に反論?「僕の傑作がいつ完成するのかを決めるのは僕自身だ」

2022年04月29日(金)22:58 pm

最近、ルイス・ハミルトン(メルセデス)のF1キャリアが終わる時が近づいているのではないかとの声が再び聞かれるようになってきている。

昨年のF1最終戦アブダビGP決勝では、レース終盤まで通算8回目のF1タイトル獲得に王手をかけた状態となっていたハミルトンだが、予期せぬセーフティカー導入とそれに伴うレースディレクターの采配により、最終ラップでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に逆転でタイトルを奪われてしまった。

以後、ハミルトンが沈黙を守り続けたこともあり、このままハミルトンがF1から去る可能性もあるのではないかとの噂がささやかれ続けていた。

■予想外の苦戦を強いられる今年のメルセデス

しかし、今季のプレシーズンテスト直前にハミルトンが今年もメルセデスで走ることが明らかとなり、また再びフェルスタッペンとの一騎打ちが展開されることになるだろうと予想した者も多かったはずだ。

ところが、メルセデスは今年から導入された新たなF1技術レギュレーションへの適応に失敗。現時点ではフェラーリやレッドブルとまともに戦うことはおろか、先週末にイモラで開催された第4戦エミリア・ロマーニャGPではハミルトンがフェルスタッペンに周回遅れにされるという屈辱を味わい、ポイント圏外の13位に終わってしまった。

■ハミルトンはトップ争いに戻ってくるとボッタス

だが、メルセデスは来週末に初開催を迎えるマイアミGP(5月8日決勝)で新たな改良パーツを投入することを明らかにしており、そこからハミルトンが巻き返しに転じる可能性もあるだろう。

昨年までメルセデスでハミルトンのチームメートを務めていたバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)は次のように語っている。

「もうすぐ僕らが慣れ親しんだルイスが見られるはずだよ」

「同時に、僕もメルセデスがこれほど困難な状況を迎えるとは思ってもいなかったことを認めるしかないよ」

■ハミルトンの早期引退もあると元F1ドライバーたち

実際のところ、最近ではこうした状況を受け、元F1ドライバーのミカ・ハッキネン、ジャック・ビルヌーブ、ラルフ・シューマッハなどもハミルトンが今季を最後に、あるいは今季の途中でF1を去る可能性もあるだろうとコメントしている。

そして、やはり元F1ドライバーであり、現在はDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)の最高責任者を務めているゲルハルト・ベルガーもこのほど、ハミルトンのF1キャリアはもうそう長くは続かないだろうと考えていることを明らかにしている。

「昨年のフェルスタッペンとの戦いで彼の指から滑り落ちてしまったタイトルは、おそらくF1チャンピオンの単独記録を打ち立てる最後のチャンスだっただろう」

ドイツの『Speed Week(スピード・ウィーク)』にそう語った62歳のベルガーは次のように付け加えている。

「もし今年もうまくいかなければ、ひょっとしたら来年もあるかもしれないけれど、彼のキャリアはそこで終わってしまうかもしれない。多くのレースをこなし、あれほどの強さを示し、非常に多くの成功を収めた後でこういう状況を迎えれば意欲が失われるのは想像できるからね」

ベルガーは、ハミルトンの状況をさらに悪化させているのが、ボッタスに代わって今年からチームメートになったジョージ・ラッセルだと考えている。

「それがすぐにルイスをイライラさせることになるだろう」とベルガーは付け加えている。

■決めるのは僕だとハミルトン

こうした中、ハミルトンは最近『Instagram』を通じて次のようなメッセージを発信している。

「僕の傑作に取り組んでいるところだ。それがいつ完成するかを決めるのは僕だ」

このハミルトンのメッセージは、自分のF1引退が近いと考えている者たちへの反論のようにも見える。

いずれにせよ、ハミルトンの今後の去就に最も大きな影響を及ぼすのは、メルセデスF1マシンの競争力ということになりそうだ。

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