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今季のF1開発競争に自信を見せるレッドブル「フェラーリは我々の開発スピードにはついてこられない」

2022年04月27日(水)22:23 pm

2022年のF1タイトル獲得に向け、これからレッドブルとフェラーリの開発競争が激化していくことになりそうだ。

これまでとは大きく異なる新たな技術レギュレーションが導入された2022年のF1だが、シーズン序盤はグラウンドエフェクト効果を持つ新たなF1マシン開発にうまく対応することができたフェラーリが一歩リードしていたのは確かだ。

■イモラで力関係に変化が生じたレッドブルとフェラーリ

今年フェラーリ移籍後4年目のシーズンを迎えているシャルル・ルクレールは、パフォーマンスと信頼性の両面で勝る2022年型マシンを駆って序盤3レースで優勝2回、2位1回という結果を残した。これにより、3レース中2レースをマシントラブルによるリタイアで終えた2021年のF1チャンピオンであるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を含むライバルたちを大きくリードすることに成功していた。

だが、先週末にイモラ・サーキットで行われた第4戦エミリア・ロマーニャGPでは改良が施されたレッドブルF1マシンが強さを発揮。フェルスタッペンが予選、スプリント、決勝の全てを制する活躍を見せた。

その一方で、ルクレールは決勝終盤に痛恨のスピンを喫して表彰台圏内から脱落。これによりルクレールとランキング2番手に浮上したフェルスタッペンのポイント差は27にまで縮まっている。

●【2022年F1チャンピオンシップ・ランキング表】F1第4戦エミリア・ロマーニャGP終了後

■フェラーリには追いつけることがわかっていたとレッドブル

レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、ドイツのテレビ局『Sport1(シュポルト1)』に次のように語った。

「数字の上では、我々はフェラーリにかなり遅れをとっているように見えた」

「だが、我々にはスピードがあったし、追いつくことはできると思っていたよ」

「イモラでは全てがうまくいったよ。そして、フェラーリはプレッシャーの中でミスをするんだ」

「ルクレールはまだタイトルを手にしていない。それはかなりきついことだ」

「我々がフェラーリを限界にまで追い詰め続ければ、彼らにとって常に物事がスムーズに運ぶとは限らないよ」

■フェルスタッペンは今後マシンの力全てを引き出せる

フェルスタッペンは今シーズン序盤には2022年型レッドブルF1マシンのハンドリングに苦しんでいたように見えた。だが、マルコはエミリア・ロマーニャGP後に次のように語っている。

「以前は彼が本来いるべきところにいなかったと言いたくはない。しかし、彼は戻ってきた」

「それに、我々のアップグレードにより、もしバランスが適正であればタイヤがグレイニングを起こすことはないんだ。そうなれば、マックスはマシンの力を全て引き出すことができるよ」

「だが、我々にもまだ改善の余地はあるがね」

■開発スピードではフェラーリに負けないとレッドブル首脳

マルコはさらに、『Sky Italia(スカイ・イタリア)』にも次のように語っている。

「ポイントを失うことさえなければ、マックスは今頃楽に選手権をリードしていただろう」

「まだ多くのレースが残っているが、私はフェラーリが我々の開発スピードに追いつくことができるとは思っていない。それに、彼らは我々からのプレッシャーを感じ、ミスをするよ」

「しかし、我々とフェラーリの間にあるのはスポーツ的で友好的な争いなんだ。そして今回は最終戦でタイトルが決まるようなことにならないよう願っているよ」

■イモラでは負けたが差は小さかったとフェラーリ

もちろん、フェラーリも今年初開催されるマイアミGPで反撃し、以前の優位性を再び確立したいと考えている。

フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、そのためには「士気を高く保たなければならない」と語り、エミリア・ロマーニャGPでの敗北に言及しながら次のように付け加えた。

「彼ら(レッドブル)は我々より速かった。だが、その差は大きくはなく、微妙なものだった」

■フェラーリの大型アップデート投入はスペインGP

イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』紙によれば、フェラーリは次戦マイアミGP(5月8日決勝)に向けて新たなリアウイングを投入することになるようだ。これは、フェラーリがイモラで抱えたタイヤのグレイニング問題とポーポイズ現象(高速走行時にマシンが上下に何度も振動する現象)に対応することを目的にしたものだという。

ビノットはマイアミで投入する予定のリアウイングについて次のように語っている。

「それ(ポーポイズ現象)によって我々はパフォーマンスをいくらか失っている。我々はそれに取り組み続けなければならない」

だが、ビノットによれば、マイアミGPの舞台となるマイアミ・インターナショナル・オートドロームに持ち込む改良パーツは小規模なものであり、その2週間後にバルセロナで開催される第6戦スペインGP(5月22日決勝)では新たなパーツによって「これまで以上に充実したパッケージ」を目にすることになるという。

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