アルファロメオのテクニカルディレクターを務めるジャン・モンショーが、今年メルセデスが導入したサイドポッドを極端に小さくした手法はレギュレーションの趣旨に反するものだと主張した。
メルセデスは、先週バーレーンで行われた2回目のプレシーズンテストに、サイドポンツーンとも呼ばれるサイドポッド部分を大きく削り取り、その上に残された翼のような部分にバックミラーを配置するという非常に革新的手法を取り入れたF1マシンを持ち込んだ。
FIA(F1統括団体の国際自動車連盟)は、それは現在の技術レギュレーションに違反するとは言えないと判断し、メルセデスはそのマシンでシーズンを戦うことができる状況となっている。
しかし、ライバルF1チームたちは、メルセデスはレギュレーションの抜け穴を利用して新たな空力デバイスを設けたのだと考えており、この問題に関しては今後も検討を続けていくべきだとしている。
こうした中、アルファロメオのモンショーはドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。
「サイドポッドに冷却効果を全く持たせないというのは、レギュレーション上許されることではないと思っている。それは意図されたものではないよ」
「そこまでやることが許されるのかどうか、FIAやチームたちと話し合いをすることになるのは間違いないよ」
「それが、考えられる次のステップだ」
メルセデスの斬新なサイドポッドがほかのチームを驚かせたのは確かだが、モンショーはそれを真似るチームが出てくるかどうかはわからないと次のように続けた。
「それがメルセデスではうまく機能するのは確かだろう。そうでなければマシンにあれを導入するはずはないからね」
「もちろん、今後の開発に向けて、メルセデス、我々、あるいはレッドブル、もしくはフェラーリのコンセプトのうちどれが最も素晴らしい可能性を秘めているのかを理解するのは重要なことだ」
そう語ったモンショーは次のように付け加えた。
「現時点では、それがわかる、あるいは予測できるチームはないよ。時間がたてばおのずと答えは出るだろう」