マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が、2021年のF1最終戦アブダビGP決勝でF1レースディレクターを務めていたマイケル・マシが更迭されたことにより、自分が獲得した2021年のタイトルの輝きがやや減った印象となるのは否めないだろうと認めたものの、そのことは気にしていないと主張した。
フェルスタッペンとルイス・ハミルトン(メルセデス)の2人が同ポイントで並んで迎えた2021年最終戦だったが、決勝レースを終始リードしていたハミルトンが通算8回目のタイトル獲得に近づいていたものの、レース終盤にセーフティカーが導入された際にマシが行ったリスタート手順がレッドブルを意図的に有利にするものだったとの論争が巻き起こっていた。
ファイナルラップで劇的な逆転劇を演じて初のF1チャンピオンとなったフェルスタッペンだが、マシが更迭されたことで、アブダビGPで行った判断に問題があったと結論づけられた形になったことはやはり快いことではないだろう。
最近、2028年までレッドブルとの契約を延長したことが明らかとなった24歳のフェルスタッペンは次のように語った。
「だけど、僕は気にしていないよ。敗れたチームは常にそれにケチをつけたがるものだからね」
「でも、勝った方は、それでも気分はいいよ。それは確かさ」
フェルスタッペンは、シーズンオフの間に当事者であるハミルトンと会話をしたり、メッセージを交換したりすることはなかったと次のように語っている。
「しなかったよ。そうする理由なんてなかったからね。それで問題ないよ」
フェルスタッペンは、マシの更迭を決定したFIA(F1統括団体の国際自動車連盟)の判断を批判し、マシは“生け贄”にされたのだと思うとコメントしていた。そして、これに対し、マシ本人が感謝のメッセージを送ったと報じられている。
一方、伝えられるところによれば、メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、昨年のアブダビGP以降マシと連絡を取ろうとしなかっただけでなく、「二度と」マシと連絡を取るつもりはないと語っているようだ。