2022年にF1にはこれまでとは大きく異なる新たな技術レギュレーションが導入されており、ライバルチームがどのようにそのレギュレーションに対応してきたのかということにどのチームも大きな関心を抱いている。
こうした中、メルセデスはライバルであるレッドブルが導入した「興味深い」サイドポンツーンを「詳しく調べる」つもりだとしている。
新たな技術レギュレーションはこれまでよりもかなり制約が厳しいことから、今年のF1マシンはどれも似たようなものになる可能性が高いと予想されていた。だが、サイドポンツーンなど、より自由に設計できるエリアもあり、結果として2022年のF1マシンは驚くほどの多様化を見せている。
とりわけ、各チームのマシンの個性が目立つのはやはりサイドポンツーンだろう。この部分に関しては、レッドブルやアルピーヌのように長いサイドポンツーンを持つマシンと、メルセデスやマクラーレンなどが採用したかなり短いサイドポンツーンを持つマシンに分かれているようだ。
メルセデスのテクニカルディレクターを務めるマイク・エリオットは、今年もタイトル争いの最大のライバルになると考えられているレッドブルのマシンを「詳細に調査する」つもりであることを認めている。
「よく見て、それについて考えてみるよ」
そう語った47歳のイギリス人エンジニアは次のように付け加えた。
「多くのチームが新しいレギュレーションをかなり違った形で解釈しているのがわかるからね」
ドイツのモータースポーツ専門誌である『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、FIA(F1統括団体の国際自動車連盟)も新技術レギュレーションを各チームがどのように解釈し、どのようなソリューションを考えついたのかについて目を光らせていると主張している。
同誌によれば、FIAの検査官が今年最初のプレシーズンテストが行われた先週のバルセロナで、レッドブルF1マシンのリアウイングをチェックしていたという。
「合法性をチェックするためのCADデータによれば、いくつかのチームがレギュレーションの精神に沿わないソリューションを導入するという危険を冒していることがすでに明らかになっている」
そう報じた『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は次のように付け加えている。
「結局のところ、これを監視し、必要であれば介入するのはFIAの仕事だ」