2022年2月17日、FIAは昨年の最終戦F1アブダビGPを分析した結果、F1レースディレクターだったマイケル・マシをFIA内での新たなポジションに異動させることを決めた。
■F1レースディレクターは3名体制に
後任のレースディレクターは、世界耐久選手権とDTMでそれぞれ活躍してきたニールス・ヴィティヒとエドワルド・フレイタスが交代で務めることになる。
また、マシの前任者だったチャーリー・ホワイティングの補佐役を務めていたハービー・ブラッシュがF1に戻り、常任シニアアドバイザーとして彼らをサポートすることになる。
新しいレースマネージメントの3人は、3日間のプレシーズンテストが行われる来週のバルセロナで新しい役割を開始する予定だ。
■新FIA会長「サッカーのような最新ツールを使う」
新たにFIA会長に就任したモハメド・ベン・スレイエムは、マシについて「チャーリー・ホワイティングを引き継いでF1レースディレクターとして3年間、非常に困難な仕事を成し遂げた」と述べた。
ベン・スレイエムは、今回の構造改革について、レースディレクターを補佐するバーチャル・レース・コントロール・ルームを創設する予定だと述べた。
「サッカーのビデオ・アシスタンス・レフェリー(VAR)のように、サーキットの外にあるFIAオフィスのひとつにバックアップとして配置される予定だ。FIA F1レースディレクターとリアルタイムで接続し、最新のテクノロジーツールを使ってスポーツ規則の適用を支援することになる」
■レースディレクターを守る構造へ
「現在、すべてのテレビで生中継されているレース中の直接の無線通信は、レースディレクターをいかなる圧力からも守り、平和的な決定を下すために取り除かれる予定だ。また、レースディレクターへの質問は可能であり、その際は明確なプロセスに従って行われることになる」
「セーフティカーの後ろについた周回遅れの手順は、F1スポーツ諮問委員会によって再評価され、シーズン開始前に次のF1委員会に提示される予定だ」
「この完全なプランを世界モータースポーツ評議会と上院のメンバーに提示したところ、全面的に支持されたよ」