アストンマーティンの前チーム代表であるオットマー・サフナウアーがアルピーヌに移籍するのはほぼ確実だと考えられているが、最新の噂では、アストンマーティンのチーフテクニカルオフィサーを務めるアンドリュー・グリーンもアルピーヌへ移ることになるかもしれないという。
実際のところ、アストンマーティンではレッドブルから引き抜いたダン・ファローズが今年4月からテクニカルディレクターとして業務を開始することになっている。だが、長年イギリスのシルバーストンに本拠を構えるチームで技術トップの位置にいたグリーンが離脱することになれば、これはアストンマーティンにとってはかなりの痛手となるはずだ。
アストンマーティンではサフナウアーの後任としてBMWのモータースポーツ責任者を務めていたマイク・クラックを新たなチーム代表として招き入れているが、これまでとは大きく異なる技術レギュレーションが導入される2022年シーズンだけに、チームの要となるチーム代表と技術トップが揃って入れ替わることになるのは望ましいことではないだろう。
もちろん、それはアストンマーティンだけでなく、アルピーヌにも言えることだ。エグゼクティブディレクターを務めていたマルチン・ブドコフスキー、さらにチームの非常勤取締役を務めていたアラン・プロストのチーム離脱が今月に入って発表されたほか、昨年レーシングディレクターとして招かれたダビデ・ブリーヴィオもMotoGPに復帰するためにチームと決別するのは間違いないと伝えられており、チームのマネジメント体制が今年から大きく変わることになるのは間違いないからだ。
しかし、そうした情報や噂が伝えられている中でも、アルピーヌのドライバーたちはそれほど心配をしていないようだ。
「僕は、人生において、自分の時間をF1のために捧げたいと思う時期にいるんだ」
そう語った40歳のフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は次のように続けた。
「今のマシンは身体的にはそれほど大変ではないと思う。2004年あるいは2005年だったらもっと制約されていただろうね」
「調子はいいよ。これから全員が新しい18インチタイヤを理解していくことになるけれど、僕はWEC(世界耐久選手権)でそれを経験したからよく知っているよ」
アロンソのチームメートを務める25歳のエステバン・オコンは、新たな技術レギュレーションによる2022年型F1マシンに大きな期待を抱いているようだ。
「以前は、5位になれば優勝したようなものだった。だけど、いろんなことが変わったし、それは素晴らしいことだよ」
『motorsport-total.com』にそう語ったフランス人ドライバーは次のように付け加えた。
「もしもマシンがお互いにもっと接近してくれば、僕たちのスポーツは感動という点でサッカーを超えることもできると思うよ」