アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)が、初めてテスト走行を行ったフォーミュラEマシンにかなり戸惑いを感じたと認めた。
2021年限りでアルファロメオのシートを失うイタリア人ドライバーのジョビナッツィは、来年はフル電動フォーミュラカーによる世界選手権であるフォーミュラEに転向することが決まっている。
そして、今週スペインのバレンシアで行われたテストでドラゴン・ペンスキーのフォーミュラEマシンのステアリングを初めて握った27歳のジョビナッツィは初日の走行を終えると次のように語った。
「全く違うカテゴリーだよ」
「僕はこれまでGT、LMP2、F1など、多くのクルマを運転してきた。そして、このクルマに乗ってみたらすべてが違って見えたよ」
「すごく戸惑ったよ。学ぶべきことがたくさんあるからね。でも、僕にとって一番の問題はブレーキングだね。F1はダウンフォースが大きいからかなりブレーキングを遅らせることができる。このクルマではそれができないんだ」
「だから、それに苦労しているんだけど、2018年にジェネレーション1のクルマに乗ったときも同じだったのを覚えているよ」
ジョビナッツィはさらに、スペインから2021年のF1シーズンが締めくくられる中東に向かう必要があったためにフォーミュラEのテストプログラムを短縮しなければならなかったのは理想的なことではなかったと次のように続けた。
「昨日はすでに何周か失ってしまっていたんだ。だから、理想的な状態ではないよ。でも、これが現実だし、このクルマに適応するためにはもっとシミュレーターに集中しなければならないね」
「だけど、最初のレースまでに多くの距離を走ることができないのははっきりしている。12月から1月にかけて、ファクトリーでシミュレーター作業をたくさんやるつもりだよ」
「あと2週間はまだF1でレースをしなければならない。だけど、クリスマス後にはファクトリーに直行して、少なくともすべての手順を再確認したいと思っているよ」
ジョビナッツィは、アルファロメオのシートを失うことが決まった後にフォーミュラEチームと契約したことに後悔はないと主張し、次のように続けている。
「このチーム(ドラゴン・ペンスキー)は厳しいシーズンを過ごしてきたけれど、フォーミュラEでは違う勝者を目するし、何が起こるかなんて誰にもわからないよ」
「F1とはすごく違うと思うよ。F1ではメルセデスかレッドブルが勝つのがわかっていてレースに行くわけだからね」