セルジオ・ペレス(レッドブル)が、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)はまたトップチームで走るチャンスを得るに相応しいドライバーだと語った。
2014年からレッドブルのドライバーを務めていたダニエル・リカルドが2018年シーズン限りでチームを離れることになったため、レッドブルでは2018年にトロロッソ(現アルファタウリ)のフルタイムドライバーを務めていたフランス出身のガスリーを2019年にレッドブルに昇格させた。
だが、ガスリーは期待されたパフォーマンスを発揮することができず、シーズン前半が終わった時点でアレックス・アルボンと入れ替わりに再びトロロッソに降格されてしまった。
そして、ガスリーの代わりにレッドブルに昇格したアルボンもまたフェルスタッペンとの差が大きかったことから2020年シーズン後にシートを喪失。そのアルボンの後任としてレッドブルが契約を結んだのがメキシコ出身ドライバーのペレスだった。
レッドブルは2022年に向けてすでにペレスとの契約を更新しており、ペレスが来年もレッドブルで走るのは確実な状況となっている。
しかし、元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、今年のペレスもガスリーやアルボン同様にフェルスタッペンに匹敵するような走りをすることができていないと考えている。
7度F1王座についたミハエル・シューマッハの弟であるラルフ・シューマッハは、現チャンピオンであるルイス・ハミルトンのチームメートを務めるメルセデスのバルテリ・ボッタスを引き合いに出しながら『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』に次のように語った。
「ペレスもボッタスも、まずはチームメートを助けられる位置にいなければならないが、現時点ではそれができていない。最高のマシンを手にしているにもかかわらずね」
「セルジオはカタール(第20戦)では週末を通して大きな差をつけられていたよ」
トロロッソに降格されて以降はパフォーマンスを向上させてきていたガスリーは、レッドブルが2021年に自分ではなくペレスを選択したことに対して公然と失望感をあらわにしていたが、レッドブルが2022年に向けてもペレスとの契約を更新し、自分にそのチャンスが巡ってこなかったことに対する不満を隠そうとはしていなかった。
このほど、ガスリーの母国であるフランスのテレビ局『Canal Plus(カナル・プリュ)』からその件について質問を受けたペレスは次のように答えた。
「最終的には、その情報を一番多く持っているのはチームだと思う」
「メディアやドライバー自身以上にね」
「今年、何レースか終わったときに、5レースだったと思うけれど、チームのボスたちが僕のところへ来て言ったんだ。僕には満足しているし、これからも一緒にやって欲しいと思っているとね」
そう語った31歳のペレスはガスリーについて次のように付け加えている。
「ピエールに関して言えば、彼は高いレベルでパフォーマンスを発揮しているし、トップチームでもう一度チャンスを得る資格があるよ」