現時点ではメルセデスが最速のF1マシンを持っているのは確かだが、レッドブル・ホンダの2021年型マシンRB16Bの性能とマックス・フェルスタッペンのスキルがうまくかみ合えば、メルセデスを倒すことも難しいことではない。
そう考えているのはフェルスタッペンと同じオランダ出身のレーシングドライバーであるトム・コロネルだ。
かつてフォーミュラ・ニッポンや全日本GT選手権で活躍していたことから日本にもファンが多いコロネルは、フェルスタッペンには2021年のF1タイトルを獲得する「準備ができている」のは確かだと次のように語った。
「あの男は本当にうまくやることができるだろう。だが、同じようにクルマもそうできるものである必要がある」
「実際のところ、私はメルセデスF1カーのほうが速いと思っている。だから、違いを生んでいるのはマックスなんだ。(セルジオ)ペレスを見てみるがいい。彼はまだそこには到達していないよ」
今年のレッドブルの成功は彼らが速いクルマを手にしたことによるものだと思うか、それとも、フェルスタッペンの才能だけによるものだと思うかと聞かれたコロネルは、その両方が組み合わさったものだと答えている。
「それはコンビネーションだよ。マックスがタイトル獲得のチャンスを感じていることが見て取れるだろう」
「そして、彼が実際にその一歩を踏み出しているのが分かるはずだ。彼のドライビングの仕方、彼の賢さ、そして彼の落ち着き。彼にはその準備ができているし、うまくいくはずだよ」
とは言え、来週末に行われる今季のF1第17戦アメリカGP(24日決勝)の舞台となるCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)はメルセデスに有利なサーキットだと考えられている。
現在ハミルトンに6ポイント差をつけてランキングトップに立っているフェルスタッペンがそのリードを守ることができるのか? それともまたハミルトンが逆転してみせるのか?
いずれにしても、来週末もこの2人による白熱した戦いが展開されるのは間違いないだろう。