2012年シーズンまでメルセデスのモータースポーツ責任者を務めていたノルベルト・ハウグは、今年のF1タイトル争いはかつてなかったほど“エキサイティング”なものになっていると考えている。
ハウグは、『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』に対し、今年のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)のタイトル争いについて次のように語った。
「以前の戦いを思い返してみても、今回以上に素晴らしく、エキサイティングでタフな戦いはなかったと思う」
「それはF1にとって非常にいいことだよ」
「ハミルトンは普段はあまりアグレッシブではないように見えるものの、今年はハードな動きも辞さない姿勢を何度も見せている」
そう語った68歳のハウグは、ハミルトンをそこまで追い込んでいるのは成熟度を増したフェルスタッペンにほかならないと次のように続けた。
「すごく感銘を受けているよ。彼(フェルスタッペン)はずっと若いにもかかわらず、将来のF1チャンピオンであることを毎週示している」
「彼は以前よりもサーキット上ですごく知性的になっている。それは大きな前進だよ」
かつてトヨタなどで活躍した元F1ドライバーのラルフ・シューマッハもフェルスタッペンの成長を感じているようだ。
「マックスは今でもリスクを負っているが、以前とは違っているよ」
7度F1王座に就いたミハエル・シューマッハの弟であり、今年ハースでF1デビューを飾ったミック・シューマッハの叔父にあたるラルフ・シューマッハはそう語ると次のように続けた。
「フェルスタッペンのプレッシャーにさらされたルイスはすでにいくつかミスを犯している。だが、それ以外は彼もこの状況にうまく対応することができている」
「この2人のドライバーは本当に同じレベルで戦っているよ」
「ソチ(第15戦ロシアGP)の後に行われたインタビューでは、ハミルトンが今どれほど神経質になっているかがよくわかった。今後エンジン交換をする必要があることから、メルセデスもかなり心配していると思うよ」