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物議を醸す今年のF1ベルギーGP、ドライバーからも疑問の声

2021年08月30日(月)18:08 pm

スパ・フランコルシャン・サーキットで29日(日)に行われたF1ベルギーGP決勝に関するさまざまな意見がメディアを賑わせている。

●【2021年F1第12戦ベルギーGP】決勝レース結果

新型コロナウイルス感染症の危機が続く中でスパ・フランコルシャンには大勢の観客が訪れていた。だが、その観客たちが目にしたのは、F1マシンがセーフティカーに先導されながら雨の中を数周にわたって走行した光景だけだった。

しかし、ルール上、そのセーフティカー先導による周回によってレースは成立。規定周回の75パーセントには到達していなかったことからポイントは半分だけが付与されることになった。

結局、優勝は前日の予選でポールポジションを獲得していたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、2位は驚きの予選パフォーマンスを見せたジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)、そしてポイントリーダーのルイス・ハミルトン(メルセデス)が3位となり、その3人が表彰台に上っている。

だが、2020年にミハエル・シューマッハに並ぶ通算7回目のF1ドライバーズタイトル獲得を達成した現チャンピオンのハミルトンは、このレースは「茶番」だと語り、次のように続けた。

「本当に損をするのは高いお金を払って我々のレースを見に来てくれたファンのみんなだ。でも、物を言うのは金なんだ。すべては金のためのシナリオだよ」

「それによってみんなが金を得ることになる。でも、ファンはそれを取り戻すべきだと僕は思うよ。今日、このスポーツは間違った選択をしたと思う」

3位だったハミルトンはこのレースで7.5ポイントを加算したものの、優勝したフェルスタッペンが12.5ポイントを獲得したことでハミルトンのリードは3ポイントに縮まってしまっている。

ハミルトンは、実際のところ日曜日のスパ・フランコルシャン・サーキットは走行可能なコンディションではなかったと語っている。

それにはフェラーリのカルロス・サインツも同意見だ。

「最初に言いたいのは、レースをしなかったのは正しい判断だったということだよ」

「家で批判している人たちはすべて無意味なことを言っているだけさ」

そう語ったサインツは、目の少し前を手で示しながら次のように付け加えた。

「基本的に、ここから見えなかったんだ」

サインツのチームメートであるシャルル・ルクレールも2019年にスパ・フランコルシャンで行われたF2レースでフランス人ドライバーのアントワーヌ・ユベールが死亡する事故が起きていたことに言及しながら次のように語っている。

「2年前にここで起きたことを考えると、正しい選択だったと思うよ」

「僕たちは恐れているわけじゃない。だけど、予防は治療に勝るんだ。ハンドルの後ろには人の命があることを理解しなくてはならないよ」

このレースで今季6勝目をあげたフェルスタッペンは次のようにコメントしている。

「最近の出来事を考えると、彼らはまた大きな事故が起きるリスクを避けたかったんだと思う。それ(事故の発生)は正しいことだとは思えなかったんだ」

「もちろんファンは納得しないだろうけれど、安全のことも考えなければならないんだ」

しかし、ドライバーの中にはセーフティカー先導で2周しただけでレース結果が確定し、通常の半分とは言え、10位10名のドライバーにポイントが与えられたのはおかしいのではないかと考えている者もいる。

結果的に10位となり、0.5ポイントを獲得したサインツだが、レース後に次のように語った。

「レースが実施されなかったのにポイントを与えるのは、僕には間違っているように思える。実際には戦っていないんだし、無かったレースのためにポイントを分配する理由分からないよ」

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