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「フェルスタッペンとハミルトンの関係はすぐには修復できない」とレッドブル首脳

2021年08月18日(水)19:34 pm

レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)は、今季のF1第10戦イギリスGP決勝で起きた事故を「なかったことにするのはすぐには無理だ」と感じているようだ。

今季はフェルスタッペンとハミルトンによるF1タイトル争いがこれまでになく激しいものとなっているが、それまでは友好的な関係を築いていた2人がシルバーストンで起きた事故の後はお互いに不満を露わにしている。

ハミルトンはシルバーストンでのレース後、あの事故に関してはどちらのドライバーにも責任はないとコメント。一方、フェルスタッペンは、自分が病院に運ばれたにもかかわらず派手に勝利を祝っていたのは無礼だとハミルトンを非難。ハミルトンはレース後にメディアによるインタビューを受けるまでフェルスタッペンが病院へ運ばれたことは知らなかったのだと主張している。

続く第11戦が行われたハンガリーでは、メディアからそのクラッシュについて質問されたフェルスタッペンが荒々しい言葉でそれを遮る一幕も見られたが、その際フェルスタッペンはシルバーストンでの出来事に関してハミルトンと電話で話をしたことを明らかにしていた。

フェルスタッペンによれば、自分がタイヤバリアに高速で激突して51Gもの衝撃を受ける事故を起こしたにもかかわらず、ハミルトンから謝罪の言葉はなかったという。

マルコは、2人の関係はすぐには修復できないと感じていることを認めたものの、シーズン後半にはコース上でドライバーたちが礼節をもってフェアな関係を築けることを期待していると『Motorsport-Magazine.com』に次のように語った。

「我々はF1タイトルを獲得したいと思っているし、そのためにはできるだけ多くのポイントを獲得しなければならない。マックスはそれがわかっているし、ハミルトンもわかっている」

「だが、この2人の関係には、それほどすぐには元に戻せないことが起こってしまった。しかし、私は2人がいずれもフェアに、冷静に対処し続けることができるよう願っている」

開幕戦はハミルトン、第2戦はフェルスタッペンが勝利を飾り、今シーズンを互角の状態でスタートした2人だったが、第3戦と第4戦でハミルトンが連勝したことで、今年もやはり7度F1王者となったハミルトンを倒すことはできないのかと感じた者も少なくなかった。

だが、フェルスタッペンも第5戦モナコGPで勝利すると、第7戦フランスGPから第9戦オーストリアGPまで3連勝を飾り、一時はハミルトンに対して大差をつけていた。

ところが、イギリスGPではフェルスタッペンがリタイアによるノーポイントで終え、ハミルトンが優勝。さらに、第11戦ハンガリーGPではスタート直後にバルテリ・ボッタス(メルセデス)が起こした事故に巻き込まれたフェルスタッペンはダメージを負ったマシンでなんとか9位となったものの、ハミルトンは2位となり、この時点でハミルトンが再びポイントランキングトップに返り咲いている。

イギリスGPでのクラッシュによってフェルスタッペンはエンジンにもダメージを負ってしまい、シーズン後半にはどこかで年間規定数を超えるエンジンを投入し、グリッド降格ペナルティを受けることがほぼ確実となっており、現時点ではハミルトンの方がいい形でシーズン後半に向かうことができるのは間違いない状態となっている。

しかし、マルコは、今季はここまで不運に見舞われることが多かったフェルスタッペンだが、それでもシーズン後半には再びハミルトンを逆転して初のF1タイトルを手中に収めることができるはずだと考えている。

「私は、今シーズンはマックスがF1チャンピオンのレベルに達していることを証明してみせたと思っている」

そう語ったマルコは次のように続けた。

「もちろん、バーレーン(開幕戦)ではトラックリミットの問題を抱えてしまい、それによって勝利、ポール、そしてファステストラップを逃してしまった」

「バクー(第6戦アゼルバイジャンGP)では、見事なまでにリードしていたのにあの強烈な一撃(タイヤのバースト)で勝利を逃してしまった。あれは残念だよ」

「しかし、彼の姿勢やレースへのリラックスした取り組み方は、彼がトップになるための新たな一歩を踏み出したことを示しているよ」

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