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ダニエル・リカルドが今季移籍したマクラーレンで苦戦している理由は?

2021年08月18日(水)18:43 pm

今季ルノーからマクラーレンへと移籍したダニエル・リカルドだが、レッドブル時代には7勝をあげて勝てるドライバーであることを証明し、2019年に移籍したルノーではチームメートであったニコ・ヒュルケンベルグ(2019年)やエステバン・オコン(2020年)を大きくしのぐ結果を残した実績を持っている。

そのリカルドが今年移籍したマクラーレンでこれほど苦しむことになると想像していた者はおそらくほとんどいなかったのではないだろうか。チームメートである21歳のランド・ノリスがここまでに113ポイントを稼いでドライバーズランキング3番手につけているのに対し、通算では11年目のF1シーズンを迎えている32歳のリカルドはノリスの半分にも満たない50ポイントしか獲得できておらず、ランキングも9番手に位置している。

最近、マクラーレンのレーシングディレクターを務めるアンドレア・ステラが、その原因は2021年型マクラーレンF1マシンの基本的な空力コンセプトにリカルドが対応できていないことであり、チームとしてこれ以上それを手助けすることはできないと語ったことが報じられていた。

そして、ステラはこのほど『Crash.net』に対し、もう少し詳しくこの問題について語っている。

それによれば、マクラーレンでは空力面に関するレギュレーションの見直しが行われた2021年シーズンを迎えるにあたり、それによって失われるパフォーマンスをどうやって穴埋めするのかということにフォーカスして今季型マシンを熟成させてきていたようだ。

「この面に関しては、我々は自分たちが達成できたことに比較的満足しているよ」

そう語ったステラは次のように続けた。

「最初のステップは、2021年マシンの技術レギュレーション変更によって生じた損失を可能な限りリカバーすることだった。そして、それを進める中ですぐに気付いたのは、クルマの空力効果に関してはいいレベルに出来たものの、比較的特別な運転が求められる部分が残されているということだった」

「ある意味ではダニエル(リカルド)が今経験していることによってそれがわかったと言わざるを得ないだろう。彼はF1マシンのドライビングの仕方という観点からはそれとは正反対の方向でやってきていたからね」

「我々のクルマは特別な適応が求められるんだ。我々もこの点を改善しようと取り組んでいたが、例えば、我々のクルマが高速コーナーに強いことは周知の事実だと思う。もうひとつ言えば、コーナーの途中でスピードを乗せる必要があるときには我々のクルマは最高だとは言えないかもしれない」

そう説明したステラは、2021年型マシンの開発を進めるにあたっては、リカルドがドライビングしやすいマシンにすることよりも、空力面での効率を重視していくしかなかったのだと次のように付け加えた。

「だから、より自然な運転ができるようにいくつかの特性を調整しようと試みているものの、同時に、最も重要なのは空力効果を発揮させることだ。そのため、バランスやクルマに関してわかっていることを改善する必要があったとしても、我々は常に空力効率の向上に焦点を当ててきていたんだ」

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