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「ハミルトンにブーイングをするのはやめよう」とF1オランダGPのディレクター

2021年08月12日(木)5:15 am

今季のF1第13戦オランダGP(9月5日決勝)の実行責任者(ディレクター)であるヤン・ラマースが、レースの舞台となるザントフォールト・サーキットを訪れるファンに対してルイス・ハミルトン(メルセデス)にブーイングをしないように呼びかけた。

1985年以来36年ぶりに復活開催されるオランダGPだが、もちろんこれはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)のホームレースとなる。

新型コロナウイルスがまだ世界的に猛威をふるっているものの、ザントフォールトでは10万人を超える観客を迎え入れる準備を進めているとも伝えられている。

ヨーロッパにおける近年のF1レースには常にオレンジ色の服を着たフェルスタッペンの応援団が大挙して駆けつける状況となっているが、地元オランダでのレースだけに、おそらくザントフォールトの観客席はほぼオレンジ一色に染まることになりそうだ。

こうした中、自身も元F1ドライバーであるラマースは、母国のファンに向けて、フェルスタッペンのF1タイトル争いのライバルである現F1チャンピオンのハミルトンには敬意を払おうと提案している。

今季のF1第10戦イギリスGP決勝ではハミルトンがシルバーストンの有名な高速コーナーであるコプスでフェルスタッペンと接触。これによりフェルスタッペンはまっすぐにタイヤバリアに突っ込み、51Gもの衝撃を受けてしまった。そして、そのレースで優勝したハミルトンがレース後に派手に勝利を喜んでみせたことに対し、フェルスタッペンが強い不快感を示していた。

そうしたこともあり、第11戦ハンガリーGP予選でハミルトンがポールポジションをとったときには、インタビューに答えるハミルトンに対してハンガロリンクに集まっていたオランダ人ファンたちから一斉にブーイングが浴びせかけられていた。

だが、ラマースは、フェルスタッペンのホームレースではそういうことが起きないことを望んでいると『De Telegraaf(テレグラーフ)』に次のように語った。

「もしハミルトンがグランプリのためにオランダに来たならば、このような下品なブーイングの代わりに敬意を示すようにして欲しい」

「7度F1タイトルをとったチャンピオンがここに来るときには、みんなの良識を示して欲しい。我々はそれを誇りに思うべきだ。“ブー”と大声をあげるのはまさに反社会的で賢明なことではないからね」

「自分がリスペクトされたいと思うのであれば、みんなもそれを示す必要がある」

「モータースポーツを愛する者として、我々はこの状況をよりよいやり方で処理することを示さなければならない。ほかの人に肩身が狭い思いをさせてはならないよ」

「みんなはマックス・フェルスタッペンのサポーターだろう? それならば、彼の役に立ち、彼が誇りに思えることをしようじゃないか」

「自分の過ちを認めない人を許すことができないのは分かる。しかし、マックスはそれを乗り越えてきたし、みんなもそうできるはずだよ」

シルバーストンのコプスでフェルスタッペンに衝突したことでイギリスGPで10秒のタイムペナルティを科されたものの、その後フェルスタッペンへ謝罪することはなかったと伝えられているハミルトンに言及しながらそう語った65歳のラマースは次のように付け加えた。

「まだたくさんのレースが残されているし、サーキットで素晴らしいバトルが繰り広げられるだろう。そこでも戦いができるようにしていこう」

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