レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が、現在ささやかれているホンダF1エンジンに関する噂は「全くナンセンスだ」と主張した。
今季のF1第5戦モナコGPから第9戦オーストリアGPまで5連勝を飾ったレッドブル・ホンダは、ライバルのメルセデスに対して大きなアドバンテージを示していた。
ところが、第10戦イギリスGPと第11戦ハンガリーGPでは再びメルセデスが勢いを取り戻してきた。
こうした中、F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)が、ホンダが採用していたエンジン技術がルールの抜け穴を利用しているものとしてこれを水面下で禁止したことがホンダエンジンのパワーダウンにつながったようだとの噂がささやかれるようになっている。
しかし、この噂についてドイツのテレビ局『Sport1(シュポルト1)』から質問を受けたマルコは次のように語った。
「これは全くナンセンスだよ」
「FIAもホンダも制限など何もしていなかった。エンジン(パワー)を下げる必要などなかったよ。我々はハンガリーでは以前と同じパワーを使っていたんだ」
「だが、メルセデスは状況が異なっていた。彼らはクルマだけでなく、エンジンにも改良を加えていた。彼らがシルバーストン(イギリスGP)以降ストレートで非常に速くなったのはそのためだよ」
マルコは、自分が耳にしたところによれば、メルセデスはエンジンの「冷却システム」を大きく改善しており、それによって「より多くの馬力を解き放つ」ことが可能になったようだと付け加えている。