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新型コロナの暗雲漂う2021年F1後半戦 数レースの開催実現に疑問符

2021年08月06日(金)18:00 pm

過去最多となる年間23戦の実施が計画されている2021年のF1だが、ここまでに11戦が終了しており、残りはシーズン後半の12戦ということになる。

しかし、新型コロナウイルス感染症covid-19の影響により、今シーズン後半に予定されているいくつかのレースの開催実現に疑問符が付けられる状況となっている。

まず、鈴鹿サーキットで10月10日に決勝が予定されている第17戦日本GPだが、現在オリンピックが開催されているものの、連日のように新型コロナウイルス新規感染者数が更新されるという状況に陥っている日本が10月までに問題なくF1を迎え入れられるようになるかどうかは極めて微妙な状況だ。

また、第20戦ブラジルGP(11月7日決勝)の開催もかなり危ぶまれる状況だと伝えられているが、最近の情報によれば、第16戦に組み込まれたトルコGP(10月3日決勝)の開催にも暗雲が漂い始めているようだ。

イスタンブール・パークで開催予定のトルコGPは、当初キャンセルとなったカナダGPの代替開催を務めることになっていたものの、新型コロナウイルス問題によりその実現が不可能となっていた。しかし、その後シンガポールGPの代役として再びカレンダーに復帰したという経緯がある。

さらに、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、第19戦として予定されているメキシコGP(10月31日決勝)の開催にも疑問符が付けられることになりそうだ。

それは、イギリス政府がメキシコを渡航禁止対象に加えることになるためだ。多くのF1チームがイギリスに拠点を構えており、もしこの渡航制限が長引くようなことになれば、F1関係者がメキシコへ入国することが難しくなるものと考えられている。

しかし、イギリスのシルバーストンにファクトリーを構えるアストンマーティンのスポーティングディレクターを務めるアンディ・スティーブンソンは、まだトルコやメキシコでのレースまでには時間があり、状況が好転する可能性があると次のように語った。

「私は心配していないよ」

「こういう時期には、あらゆることがすぐに変化するものなんだ。もしトルコへ行く直前にこれと同じ状況だとしたら、もっと心配することになるだろうがね」

一方、こうした状況においても、今季の第13戦として予定されているオランダGP(9月5日決勝)の舞台となるザントフォールトの主催者は満員の観客を迎えて開催できるという希望を持っているようだ。

しかし、オランダでも新型コロナウイルス対策として現在厳しい規制が行われている。その制限は8月13日(金)までという期限が設定されているが、オランダ政府は現在その規制を緩和することが可能かどうかの検討を行っているところだと伝えられている。

実際のところ、もしオランダ政府が規制の延長を決定すれば、オランダGPが計画通りに観客を迎え入れることも難しくなりそうだ。

「8月13日まで準備を待っていたら間に合わないよ」

オランダの『Formule 1(フォーミュレ1)』にそう語ったオランダGP主催責任者を務める元F1ドライバーのヤン・ラマースは、現在の状況を見ながら仕事を進めるよりほかに方法はないと続け、次のように付け加えている。

「我々には決定を行う権限はない。だが、自信を持って今後に備えることができる理由はたくさんあるよ」

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