キミ・ライコネンが、もし現在所属しているアルファロメオのシートを2021年限りで失うことになっても、誰が自分の後任になるのかを気にしたりはしないと語った。
現役最年長F1ドライバーであり、F1史上最多レース出走記録を更新中の41歳のライコネンだが、今季はチームメートである27歳のアントニオ・ジョビナッツィに負けることが多くなってきている。
こうした中、F1関係者の中には、ライコネンのF1キャリアは今年で終わることになる可能性が高いと考えている者も少なくはないようだ。
最近、ドイツのテレビ局『Sport1(シュポルト1)』から2022年の計画について質問されたフィンランド出身のライコネンは次のように答えた。
「正直に言って、まだ分からないんだ」
「それは昨年の今頃も同じだったよ。そのうち分かるだろうね」
「いずれにしても、僕は記録を伸ばすことに興味はないんだ。どんな記録だっていつかは破られるものだからね。だから、僕はそのことに特別な感情を抱いてなどいないんだ」
もしライコネンが今季限りで現役生活にピリオドを打つことになった場合、アルファロメオはその後任として2022年にはフェラーリの契約下にあり、今年ハースからF1デビューを飾ったミック・シューマッハを起用する可能性もあると噂されている。
ライコネンは、かつてのライバルであり、F1界における伝説的存在であるミハエル・シューマッハの息子である22歳のミックがF1でうまくやっていけるかどうかを現段階で評価するのは難しいと次のように語った。
「マシンがあまり速くないから、彼が活躍を見せるのは難しいことだ」
「でも、それは彼にとっていいことでもあるよ。みんなはクルマがよくないことを知っているからね。だから、彼がいいレースをして自分のスピードを示せば、それは彼にとってプラスになる」
「彼はその名前ゆえに多くのプレッシャーを抱えている。だけど、クルマがよくないことで寄せられる期待も大きくはないから楽にスタートすることができているよ。そのことで彼には学ぶための時間も増えるだろう」
ミック・シューマッハやマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の父親たちと一緒にレースをしてきたライコネンだが、そのことを考えると自分が歳をとったと感じているかと聞かれると、微笑みを浮かべながら次のように答えた。
「いや、全然そんなことはないよ」
「朝、目が覚めたときに歳をとったなと感じることが時々あるけれど、サーキットに来てレーシングカーに乗っているときはそんなことはないよ」
さらに、ミック・シューマッハはアルファロメオで自分の後継者を務めるに相応しいドライバーだと思うかと質問されたライコネンは次のように答えている。
「もし僕がやめることにした場合、誰がそのクルマに乗ろうが全然かまわないよ」
「それは僕には関係ないことだからね」