F1第10戦イギリスGP(シルバーストーン)決勝レースの1周目、ポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)と、2番手スタートのルイス・ハミルトン(メルセデス)がターン1から激しいバトルを繰り広げていたが、ターン9のハイスピードコーナーであるコプスで両者は接触してしまった。
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前に出ていたフェルスタッペンはイン側を牽制していたがコーナー前でアウト側へクルマを振った。トウに入っていたハミルトンは、わずかに空いたイン側にクルマを振ってオーバーテイクを狙ったが、フェルスタッペンの右リアタイヤと、ハミルトンの左フロントが接触してしまった。
フェルスタッペンの右リアタイヤはホイールから外れ、アクセル全開のハイスピードのままアウト側のタイヤバリアへ激しくクラッシュした。フェルスタッペンはなんとか自力で降りて無事だったものの、マシンは激しく損傷。その後、フェルスタッペンはメディカルカーに乗ってメディカルセンターへ移動したが、医師の判断により予防的措置の検査を受けるため近隣の病院へ搬送された。
赤旗中断中、クリスチャン・ホーナー代表がテレビインタビューに応え、フェルスタッペンは時速180kmでクラッシュし、その衝撃は51Gだったことを明かした。ホーナーはFIAのマイケル・マシに無線で「彼(ハミルトン)はすぐ近くにいたわけではない。大きな事故だったし、100%マックスのコーナーだった。ハミルトンはあのポジションにいるべきではなかった」と伝え、激しくハミルトンを非難している。
しかし、「50対50だと思う」とレーシングアクシデントだったという意見も多くあるのも事実だ。
その後、レーススチュワードはハミルトンに10秒タイムペナルティを科したが、レース終盤、ハミルトンは50周目にトップのシャルル・ルクレール(フェラーリ)を同じコプスでイン側からオーバーテイク。このレースで初めてトップに立つと、そのまま52周のレースを制し、母国で99勝目を挙げた。
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