ハースF1のルーキードライバーであるニキータ・マゼピンが、現在のF1は「ビリオネア・キッズ・クラブ(億万長者の子供のクラブ)」になってしまっているとコメントしたルイス・ハミルトン(メルセデス)に反論を行った。
通算7回F1チャンピオンとなった実績を持つハミルトンのそのコメントは、マゼピンやランス・ストロール(アストンマーティン)、ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)など大富豪の父を持つドライバーたちのことを示唆したものであったのは確かだ。
マゼピンは、ロシアの実業家であり大富豪であるドミトリー・マゼピンの息子だが、現在父親が経営しているロシア企業のウラルカリがハースのタイトルスポンサーを務めている。
しかし、マゼピンは母国ロシアの『sports.ru』に次のように主張した。
「F1にやってくるドライバーは誰もがスポンサーの支援を受けているよ」
「エナジー飲料メーカーの支援を受けている者もいれば、メキシコ最大の富豪から支援を受けている者もいる。これは現在グリッド上にいる者たち全員に当てはまることさ」
今季F1デビューしたマゼピンは、サーキット内外を問わず、数々の物議を醸してきたことで知られている。しかし、マゼピンはハミルトンに対して個人的な恨みを抱いてなどはいないと次のように続けた。
「僕たちは常に非常に正しい関係にあったんだ」
「僕たちはそれほど話をしたことはないけれど、パドックでは誰もがすごく礼儀正しいし、ネガティブに感じることは何もないよ」
22歳のマゼピンはさらに、ネット上で激しい攻撃を受けたときにランド・ノリス(マクラーレン)が公に自分を擁護してくれたことには感謝していると次のように続けた。
「以前ランドと一緒に仕事をしていた僕のマネジャーがあのビデオを送ってくれたんだ。彼もまた、自分のキャリアの中で困難な状況に陥ったことがあるんだと思うよ」
「その動画の中で彼は僕に対するヘイトに加わった人々に反対していた。僕はそのことがすごくうれしかったよ。僕は彼とは以前からいい関係にあったんだ」
マゼピンは、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)やセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)たちともいい関係を築くことができていると主張している。
「covidのせいでF1チームはバブルの中に閉じ込められているから、実際に会って話をした人はほとんどいないんだ」
「会ったことがあるドライバーたちとはその全員といい関係を築くことができているよ。特に指摘したいのは上の世代のアロンソやベッテルだ。すごくいい人たちだよ」
そう語ったマゼピンは次のように付け加えた。
「子供の頃はスーパーヒーローとして彼らを見ていたのを覚えているけれど、今は彼らがとてもオープンで地に足を付けているのが分かるんだ」