F1アゼルバイジャンGP(バクー市街地)決勝レースで2台のタイヤがバーストしたが、これについてピレリのF1兼カーレーシング責任者のマリオ・イゾラは「コース上の破片が原因ではないか」という見解を示した。
●【F1第6戦アゼルバイジャンGP】決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
レース30周目、アクセル全開でホームストレートを走行中のストロールは、ピットレーン入口手前で突然、左リヤタイヤがバーストしてコントロールを失って壁にクラッシュし、セーフティーカーが導入された。
残り5周、今度はフェルスタッペンがホームストレートを走行中に突然、左リヤタイヤがバーストして壁に激しくクラッシュしてしまった。
しかし、マリオ・イゾラはどちらの事故もタイヤの摩耗が問題ではないとの見解を示している。なぜなら、この反時計回りのバクーでは左リヤタイヤよりも右リヤタイヤへの負担が大きいためだ。
「これはデブリによってカットされたと思う。タイヤへの負担が大きくはないからだ。同じタイヤで同じ周回数をしていた他のクルマは問題なかった。おそらく外的要因、デブリや縁石によるものだと考えている」
「何が起こったのかを完全に理解するためには、ランス・ストロールとマックス・フェルスタッペンの事故の背景にある事実を明確にする必要がある」
「マックスの場合は、ランスのデブリが原因かもしれない。ランスの場合は、クラッシュする前に事故がなかったので正直なところ分からないが、コース上に何かが落ちていたのかもしれない」
「現時点で言えることは、ハミルトンの左リヤタイヤの内側にも切り傷が見つかっていたということ、そして実際にここでは左のリヤタイヤよりも負担が大きくかかるのは右のリヤタイヤだということだ」
「事前に警告や振動は検出されず、同じかそれより長く走ったタイヤには過度な摩耗の兆候は見られなかった。そのため、外的要因による被害を排除することはできない」
ピレリは、詳しい調査のためにミラノの研究所にタイヤを空輸し、2週間後のフランスGPまでにチームにレポートを提出する予定だ。