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フェルスタッペン「ライバルたちはレッドブル・ホンダを遅くしようとしているだけ」

2021年06月04日(金)17:56 pm

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が、メルセデスがフレキシブルウイング問題を利用して「僕たちのペースを落とそうとしている」ことは「理解できる」と語った。

今年のF1シーズンがスタートしてすでに5レースが行われているが、ここへきて高速走行時に大きくたわむ性質を持つ“フレキシブルウイング”が問題視されるようになっている。そして、今月20日に決勝が予定されている第7戦フランスGPからは、統括団体であるFIAがF1マシンのウイングに関して、より厳しい過重検査を導入する予定となっている。

だが、メルセデスF1チーム代表のトト・ヴォルフは今週末に今季のF1第6戦アゼルバイジャンGP(6日決勝)が行われるバクーにおいてレッドブルのリアウイングに対して正式に異議申し立てを行う可能性があると警告している。

だが、実際に大きくたわむリアウイングを使用しているのはレッドブルだけではなく、アルピーヌやアルファロメオも同じだと考えられている。

アルピーヌのあるエンジニアは、実際にメルセデスがバクーで異議申し立てを行うとは考えにくいとドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。

「(メルセデスが異議申し立てを行えば)我々は驚くだろうね」

「現在のFIA検査に合格している以上、我々のクルマはレギュレーションの基準内にあるわけだからね」

しかし、3日(木)にはバクーのパドック内で、実際に異議申し立てを行うのはメルセデスF1エンジンを搭載しているマクラーレンではないかという噂が飛び交うようになっていた。

この噂について質問されたマクラーレンのチーム代表アンドレアス・ザイドルは次のように答えている。

「それは、金曜日(4日)と土曜日(5日)のほかのクルマの様子次第だね」

伝えられるところによれば、メルセデスもしくはマクラーレンが検討している異議申し立ては、FIAがアゼルバイジャンGP以降に導入する新たな基準をベースとするものではなく、あくまでも可動式の空力パーツを禁止している現在のルールを根拠にするものではないかと推測されているようだ。

「ルールでは、空力パーツは曲がらないものでなくてはならないとされているからね」

アルピーヌの匿名エンジニアはそう語ると次のように続けている。

「しかし、それは決定的な法文ではない」

「クルマのパーツは、加重がかかれば曲がるのが当たり前なんだ。その文言だけにこだわれば全てのクルマが違法になってしまうよ」

一方、マクラーレン同様メルセデスエンジンを搭載しているアストンマーティンは異議申し立てを行うことは考えていないようだ。

アストンマーティンのあるチーム関係者は次のように語っている。

「FIAはすでに率先して技術指示を出すなど、対策に動いている」

「シルバーストン(第10戦イギリスGP/7月4日決勝)までには、この問題はすでに過去のものとなっているだろう」

こうした中、伝えられるところによれば、レッドブルはすでにバクーに全く新しい設計によるリアウイングを持ち込んでいるという。

さらに、FIA関係者が全チームのF1マシンのリアウイングに小さな黄色いステッカーを貼っていることも確認されたようだ。これは、オンボード映像から“たわみ”のレベルを測定するためのものだと考えられている。

現在ルイス・ハミルトン(メルセデス)に4ポイント差をつけてドライバーズランキングトップに立っているフェルスタッペンは、今回のウイング問題に関してテレビ局『Sky Italia(スカイ・イタリア)』に次のように語った。

「僕たちのクルマが注目されるのは理解できるよ。僕たちは素晴らしい仕事をしているからね」

「苦情が出ていることさえ理解できる。彼らは僕たちを遅くしようとしているんだ。だけど、全てルールの範囲内で行われているよ」

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