2016年のF1チャンピオンであるニコ・ロズベルグは、2年のブランクの後に今年F1復帰したフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は、やはりかつて3年のブランクを経てF1復帰したミハエル・シューマッハと同じような状況を迎える可能性があると考えているようだ。
ロズベルグは、7度F1チャンピオンとなったシューマッハがF1復帰した2010年にメルセデスでチームメートとして一緒に戦ったドライバーだ。
当時のメルセデスには2014年以降のような強さはなく、シューマッハは1度も表彰台に上ることなくランキング9位で終えている。一方、ロズベルグはシューマッハの倍のポイントを稼いでランキング7位だった。
2011年にはこの2人の差がやや接近したものの、それでもシューマッハはロズベルグの上に出ることはできず、2012年にはまたその差が開くという展開となってしまった。結局、期待したようなパフォーマンスを示すことができなかったシューマッハはこのシーズン後に2回目のF1引退をしている。
そして、今年からアルピーヌと名前を変えたものの、2005年と2006年に自分がF1タイトルをとった古巣チーム(ルノー)でF1復帰を果たしたアロンソもここまでのところ苦戦が続いている。
「僕の復帰は予想以上に困難なものになっているよ」
ドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』にそう語った39歳のアロンソは次のように続けた。
「最初、僕は4レースもすれば大丈夫だと思っていたんだ。だけど、今では8レースか9レースはかかるだろうと思っている」
ロズベルグは、2年間のブランクの後にF1にまた再適応する必要があるアロンソにとってアルピーヌの2021年型F1マシンにうまく適応できていないことがここまでの苦戦の原因のひとつだと考えている。
「アルピーヌはコントロールしづらいマシンなんだ。そして、とりわけアロンソはそれに苦労しているようだ」
「アロンソは時々その天才的な閃きを見せることがあるし、それが少しばかりミハエルを思い出させるよ。彼がメルセデスで復帰したとき、僕がチームメートだったころのね」
そう語った35歳のロズベルグは次のように付け加えた。
「それは年齢にも関係しているよ。フェルナンドは2年間F1にいなかったし、再び元の状態に完全に戻るにはもうしばらくかかるだろうね」