フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が、F1モナコGPをさらに見応えのあるものにするにはそのレースだけに使用される専用タイヤもしくは特別ルールを検討するべきだと語った。
F1きっての伝統レースであるモナコGPだが、舞台となるモンテカルロ市街地コースは狭く、曲がりくねっており、コース上でのオーバーテイクは非常に難しいことで知られている。特に現在のF1マシンの横幅やスピードを考えれば、追い抜きは事実上不可能だと言ってもいいだろう。
先週末に行われた今年のモナコGPでも、決勝ではピット戦略による若干の順位変動はあったものの、観客は基本的に同じ順位で走るマシンたちをずっと眺めることになっていた。
「市街地サーキットではタイヤが非常に重要なんだ。とりわけ、モナコではね」
母国スペインの『SoyMotor(ソイモトール)』にそう語った39歳のアロンソは次のように続けた。
「F1は、ほかのサーキットでは使われないモナコ専用タイヤを開発することを検討するべきじゃないかと思うよ」
「あるいは、全員に最も軟らかいタイヤの使用を義務づけて、硬いタイヤを使わせないようにするかだね」
「モナコは特別なレースなんだ。だから、そこだけの特別ルールを設けることを検討してもいいんじゃないかな」
F1関係者の中には、現在のF1はすでにモナコでレースをすることがふさわしくないレベルに到達してしまっていると考えている者もいるようだ。
だが、メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフ(チームCEO)は、F1は今後もモナコでレースを続けるべきだと次のように主張した。
「モナコはF1の象徴なんだ」
「魅力的だし、刺激的だ。そして、確かにオーバーテイクが少ないサーキットのひとつでもある」
「だが、あそこでレースを続けるべきかと聞かれれば、私は100パーセント『イエス』だと答えるよ。1年の中でも最も重要なグランプリのひとつだからね」