メルセデスF1チーム代表のトト・ヴォルフが、2020年6月までメルセデスのF1エンジン部門であるメルセデスAMGハイパフォーマンス・パワートレインのマネジングディレクターを務めていたアンディ・コーウェルがレッドブルのエンジン部門に加わることはないと断言した。
ホンダが2021年限りでF1活動から撤退することを受け、レッドブルでは以後独自にF1エンジン製造を続けていくことを決定しており、そのための新部門であるレッドブル・パワートレインズを設立している。
そして、レッドブルではメルセデスのエンジン部門から多くの人材を引き抜いており、伝えられるところによれば、これまでにすでに少なくとも15人の技術者がレッドブル・パワートレインズに移籍することが決まっているという。
実際のところ、レッドブルが独自にエンジン製造を行う可能性がうわさされていた頃から、メルセデスのF1エンジン製造の中心人物であったコーウェルの獲得を目指しているのは間違いないと考えられていた。
しかし、ヴォルフは次のように語り、コーウェルがレッドブル・パワートレインズに加わることはないと主張している。
「私はアンディとは定期的に話をしているよ」
「彼はただ、これまでとは違うことをやりたいと思っているのさ。彼はF1での仕事だけで知られることを望んではいないよ」
「彼はテクノロジーや持続性に関するワクワクするようなアイデアを持っているんだ」
そう述べたヴォルフは次のように付け加えた。
「彼は私にこう言ったよ。『もしF1に残りたいと思うなら、私はメルセデスに残るだろう』とね」