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「レッドブルは引き抜いた人材をすぐには使えない」とメルセデスのボス

2021年05月10日(月)17:31 pm

レッドブルがメルセデスから引き抜いた人材たちがレッドブルの新エンジン部門で仕事を始められるようになるにはまだかなりの時間を要することになるようだ。

ホンダが今年いっぱいでF1活動から撤退することを受け、レッドブルでは独自のエンジン部門であるレッドブル・パワートレインズを設立し、そこで2022年以降自分たちでF1エンジンの製造を行っていく計画を進めている。

そして、それに向けてレッドブルではハイブリッド方式F1エンジンが導入された2014年以降最強F1エンジンを送り出してきたメルセデスのエンジン部門から技術者の引き抜きを進めており、伝えられるところによれば少なくとも15人の技術者がレッドブル・パワートレインズに移籍することになるようだ。

だが、メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフ(チーム代表)はテレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』に次のように語った。

「そのうちの何人かは、2023年が終わるまではレッドブル・パワートレインズに行くことはできないんだ。だからかなり時間がかかるよ」

このヴォルフのコメントは、メルセデスが現在エンジニアたちと結んでいる契約の中には機密情報保持のために同業他社へ転職する場合には一定の空白期間をおかなくてはならない旨の条項があるということを示唆したものだろう。

レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、今季のF1第4戦スペインGPが開催されたバルセロナにおいて、今回レッドブルが引き抜きに成功したメルセデスのスタッフのうち10人ほどがマネジャー職にある人材であり、メルセデスはそれを補填するためにかなり苦労することになるだろうと語っていた。

しかし、ヴォルフは次のように語り、メルセデスとしてはそれほどのダメージは受けないと主張している。

「大半はパフォーマンスに関わる人材ではなく、製造に関わっていた者たちだよ」

最近、レッドブルとの間に「新たな戦場」が生まれたとコメントしていたヴォルフだが、その戦いにも負けるつもりはないと次のように付け加えている。

「レッドブルがこのことに真剣に取り組んでいるのは分かっていた。だが、それは我々も同じだ。さて、我々にはどういうことが考えられるかな」

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