マックス・フェルスタッペンは、メルセデスとレッドブル・ホンダのどちらがより多くマシンを開発するかによって2021年のタイトル争いの行方が決まると考えている。
2014年にハイブリッド方式の現行F1エンジンが導入されて以来メルセデスがF1タイトルを独占し続けている。しかし、今年はレッドブル・ホンダがメルセデスの前に大きく立ちはだかることになると考えられている。
しかし、現時点ではレッドブル・ホンダの方がメルセデスよりもやや速いと考えられているものの、今年は新型コロナウイルスのパンデミックの影響によりチームがマシンを開発することが制限されているため、シーズン中に力関係が大きく変わることはないだろうというのが大方の見方だ。
それでも、フェルスタッペンはシーズン中のマシン開発の程度がタイトル争いをする上での大きなカギとなると考えている。
「チームとして取り組んでいるんだ。だから、もちろん僕もできる限りのことをするつもりだし、チームもできる限りのことをしようとしている。最終的にはそれによってタイトルがとれるかどうかが決まるんだ」
『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』にそう語ったフェルスタッペンは次のように続けた。
「シーズンを通じて誰が最速のマシンを開発するのか、マシンにより多くのものを注ぎ込むのかにかかっていると思うよ」
「そこで優位に立つ必要があるし、僕たちはチームとしていい仕事ができると確信しているよ」
今年のレッドブルにはコンストラクターズタイトルを獲得できる可能性がかなりあると考えられている。それは、マシンが向上したことだけではなく、今年のドライバーラインアップも昨年までよりも改善されたと考えられているためだ。
アレクサンダー・アルボンに代わり、今年は経験豊かなセルジオ・ペレスがフェルスタッペンのチームメートを務めている。そして、そのペレスはイモラで行われた今年のF1第2戦エミリア・ロマーニャGP予選でフェルスタッペンを上回る2番グリッドを確保してみせた。2019年シーズン以降でフェルスタッペンが予選でチームメートに敗れたのはこれが初めてのことだった。
フェルスタッペンも、もう1台のレッドブル・ホンダがからんでくることで、メルセデスにとっては状況が厳しくなり、レッドブルにとっては戦略的選択肢が増えると考えている。
「僕たちが一緒にメルセデスと戦うことができることを本当に期待しているよ。それによって彼らをさらに困難な状況に置くことができるだろうからね」
「2台のクルマで1台と戦うことになれば、1台だけの方が困難な状況に置かれてしまうからね」
そう語ったフェルスタッペンだが、最も大事なことは戦略よりもマシンの速さだと次のように付け加えている。
「だけど、常に最速のマシンを手にしておく必要がある。そうすれば僕たちが彼らにアンダーカットされる心配はないし、ただ彼らを引き離せばいいだけだからね」