2021年のF1タイトル争いは王者ルイス・ハミルトン(メルセデス)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)の一騎打ちとなる可能性が高くなってきている。
●【F1第2戦エミリア・ロマーニャGP】決勝レースのタイム、周回数、ピット回数
開幕戦バーレーンGPではハミルトンが勝利したが、イモラで行われた第2戦エミリア・ロマーニャGPではフェルスタッペンが勝利を収めた。
これで1勝1敗で並んだ2人だが、第2戦でファステストラップポイントを得たハミルトンが現在はわずかに1ポイント上回ってランキングトップに立っている状況だ。
そして、昨年までとは違い、今年はメルセデスとレッドブル・ホンダがシーズンを通じてほぼ互角の戦いを演じることになるだろうと考えている者が多いようだ。
イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は、「今年はまともな戦いを見ることになるだろう」と報じている。
かつてウィリアムズやトヨタで活躍した元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、母国ドイツの『Bild am Sonntag(ビルト・アム・ゾンターク)』に対し、今年F1が導入したチーム予算上限値(バジェットキャップ)の影響も2021年の戦いに影響を与える可能性があるかもしれないと次のように語っている。
「私はハミルトンがまたF1チャンピオンになるだろうと言った。だが、新たな財政的制約があることから、メルセデスは来年に焦点を合わせるのではないかと私は考えている」
「マックスには大きなチャンスがある。だが、それも彼次第だ」
「彼の才能には異論の余地はないが、以前は比較的単純でせっかちな性格だと言われていた」
「しかし、今の彼は自制的で賢くなっている。彼は以前のマックスとは違っているよ」
フェルスタッペンと同じオランダ出身の元F1ドライバーであるロバート・ドーンボスも今年のレッドブル・ホンダには期待できると考えている。
「ここまでに全く異なる2つのサーキットで戦ったが、RB16B(レッドブル・ホンダ2021年型マシン)はその両方において非常に速かった」
「フェルスタッペンにとってすごくいい年になるはずだと私は確信しているよ」
一方、同じくオランダ出身元F1ドライバーであり、現在はF1オランダGPの責任者を務めるヤン・ラマースは、今年はフェルスタッペンとハミルトンがお互いにリスペクトしながら戦っているのが分かると次のように語っている。
「私が気に入ったのは、フェルスタッペンとの接触の後、ルイスがすぐに文句を言わなかったことだ」
「それが成熟度を示すものかどうかは別にして、今の彼らはどちらもフェアにレースをしていると言えるだろう」
『NOS(オランダ放送協会)』にそう述べたラマースだが、今年はレッドブル・ホンダのフェルスタッペンに分があるのは間違いないと次のように付け加えている。
「現在の順位はゆがんだものになっていると思うよ。なぜなら、現時点ではレッドブルが最速チームだからね。イモラではマックスが完璧な走りを見せたわけだし、彼がトップにいるべきだよ」
また、2018年にウィリアムズのドライバーを務めたロシア出身のセルゲイ・シロトキンは次のように語っている。
「ついにF1が誰が勝つのかが分からない時を迎えたと思っているよ」
「外から見ただけではシーズン終了時に誰が最強の位置にいるのか分からないし、それはとてもクールなことだね」