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ハミルトンとフェルスタッペンには「それほどの違いはない」とレッドブル首脳

2021年04月09日(金)17:54 pm

2020年にミハエル・シューマッハと並ぶ通算7回目のF1ドライバーズタイトルを獲得したルイス・ハミルトン(メルセデス)だが、もし今年通算8回目となるタイトル獲得に成功すれば史上最高のF1ドライバーとしてその名をとどめることになる。

しかし、F1関係者の中には、本当にハミルトンが史上最高のF1ドライバーかどうかは分からないと考えている者もいる。

そのうちの1人は1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブだ。

ビルヌーブは、たとえハミルトンが今年F1史上最多タイトル獲得記録を樹立したとしても、それだけではシューマッハやアイルトン・セナよりも優れていると証明するには不十分だと考えている。

「分からないよ」とイタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』に語ったビルヌーブは次のように続けた。

「ミハエルやアイルトンは本来であれば勝てないはずのクルマで、チームによるサポートもなしに複雑な状況のもとで勝つこともあった」

「一方、ルイスは常に最高のマシンとチーム内のサポートによって勝ってきた。その2つがない状態で彼が勝つところを見てみたいものだね」

しかし、レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)は、メルセデスが最速のマシンではなかったにもかかわらず、今季のF1開幕戦バーレーンGPでマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)から勝利を奪ったハミルトンを賞賛している。

「ハミルトンがマックスよりも優れているのは信じられないほどの一貫性だ」

そう『formel1.de』に語ったマルコは次のように続けた。

「ハミルトンがいかに戦術的な走りをしたかを見ることができた。うまくラインを変えたことや、すべての部分においてね」

「それ以外の点では、彼らには大きな違いはないよ」

「どこかの時点で、マックスはハミルトンと同じくらいの経験を積むことになるだろう」

また、今年ルノーからマクラーレンに移籍したダニエル・リカルドは、ハミルトンはこれまで非常に競争力のあるチームメートによって常にプレッシャーをかけられてきていたわけではないと示唆している。

「あのマシンでレースに勝てるのはルイスだけではないと思うよ」

『Square Mile(スクエア・マイル)』誌にそう語ったオーストラリア出身のリカルドは次のように続けた。

「もちろんこれは僕の意見だけど、ある意味で、ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)がその可能性を示したと思っている。(メルセデスF1マシンでの)初戦でいきなりバルテリ(ボッタス)を打ち負かしたんだからね」

「だから、ルイスには最強の競争相手がいないだけだと言えるかもしれないね」

リカルドはしかし、36歳のハミルトンの功績には十分な敬意を払うべきだとも考えている。

「僕が思うに、ルイスに対してあまり攻撃的になったり無礼になったりしてはいけないのは、僕たちのうち何人かは彼に勝てると信じているからじゃないかな? 確かに、僕はそう確信しているよ」

「でも、僕たちは誰もタイトルを狙える位置にいたことはない。誰もそのプレッシャーに対処したことはない。毎年のように誰もそういう経験をしてきていないんだ」

そう語ったリカルドは次のように付け加えた。

「確かに、彼は最高のマシンを持っている。だけど、彼は常に勝つことを期待されてもいるんだ。そして、もし彼が勝てなければ、『ルイスはどうしたんだ?』と言われてしまうんだ」

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