フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットが、今年は「ついに戦闘力のある2人のドライバーをそろえることができた」という趣旨の発言を行った。
●【F1第1戦バーレーンGP】決勝レースのタイム差、周回数、ピット回数
2020年シーズンがまだ開幕を迎える前の5月にセバスチャン・ベッテル(現アストンマーティン)との契約を更新しないことを発表したフェラーリが、そのすぐあとにマクラーレンに所属していたカルロス・サインツと2021年から2年間の契約を結んだことを明らかにしていた。
そして2021年F1開幕戦バーレーンGPではシャルル・ルクレールが6位、サインツが8位入賞を果たし、フェラーリとしてはまずまずのスタートを切ることができたと考えているようだ。
「いい出発点だよ」
バーレーンGP決勝後に母国イタリアのテレビ局『Sky Italia(スカイ・イタリア)』にそう語ったビノットは次のように続けた。
「カルロスはすでにルクレールと共に非常にうまく取り組んでいる。我々はついに2人のドライバーをあてにすることができるようになった。みんながお互いを頼りにすることができると分かることが我々にとって重要だし、それはチームスピリットにも影響してくる」
「現時点では、我々のライバルはほかのチームたちだ。我々がトップに返り咲いたときには、我々のドライバーたちがお互いにライバルになるだろう」
ビノットの今回のコメントは受け止め方によってはベッテルに対する批判とも思えるものだが、実際のところそのベッテルはまだアストンマーティンF1マシンを思うように扱うことができず、かつて4回F1チャンピオンとなったドライバーにふさわしいパフォーマンスを示すことができていない。
アストンマーティンでの初レースとなった先週末のバーレーンGPを15位で終えたベッテルだが、Q1敗退となった予選で黄旗無視を犯して5グリッド降格となったことに加え、決勝ではエステバン・オコン(アルピーヌ)に追突するなどミスも目立った。
開幕戦をノーポイントで終えたベッテルだったが、上記の2つのミスにより合計5ポイントのペナルティポイントが与えられてしまっている。
ここ数年、歯車がかみ合っていないように見えるベッテル。今後徐々にでもリズムを取り戻してくれることを期待したいところだ。