NEXT...F1開催スケジュール

ジョージ・ラッセル「ハミルトンとは昨年のサヒールGP以来まったく口をきいていない」

2021年03月27日(土)9:19 am

ルイス・ハミルトンと、彼の後任として2022年にメルセデスに移籍するかもしれないとうわさされている若手ドライバーとの間に緊張関係が生じ始めているかもしれない。

昨年通算7回目のF1ドライバーズタイトル獲得を達成したハミルトンだが、メルセデスと結んだ新たな契約は2021年シーズンだけのものとなっており、これはハミルトンが2022年にはメルセデスを離脱する可能性を強く示唆するものではないかと考えている者も少なくない。

しかし、ハミルトンはF1開幕戦の舞台となるバーレーンで25日(木)に次のように語った。

「1年契約は僕が望んだものだけど、僕がもう疲れてしまったということではないんだ。困難な状況になっても僕は逃げ出さないよ」

「僕はこのスポーツに全力で取り組んでいるよ」

「来年にはレギュレーションの変更があるからワクワクしているし、今シーズンはこれまでで最もエキサイティングなものになるかもしれないよ。新たなチームがあり、新たなフォーマットもある。そして接近してきているからね」

「これから8ヶ月ほどかけて自分がやめたいと思うかどうかを見極めるつもりだよ。でも、やめるとは思わないけれどね」

ハミルトンはさらに、自分が2022年以降もF1を続けるにしろやめるにしろ、それは今年通算8回目のドライバーズタイトル獲得に成功するか否かは関係のないことだとも語っている。

しかし、2022年にはいくつかのチームのドライバーの顔ぶれが大きく変わる可能性が高いと考えている者も少なくない。例えば、マクラーレン・レーシングCEOのザック・ブラウンは、2022年のメルセデスはマックス・フェルスタッペン(現レッドブル)とジョージ・ラッセル(現ウィリアムズ)というドライバーラインアップになるだろうと予想している。

こうしたうわさについて質問されたフェルスタッペンは母国オランダの『De Limburger(リムブルガー)』に次のように答えている。

「レッドブルは僕がすごく若い年齢でF1に参戦するチャンスを与えてくれたチームなんだ」

「僕はその信頼に応えたいと思っている。現時点ではレッドブル・レーシングに対する義理を欠く理由など何もないよ」

しかし、現在はウィリアムズに所属しているもののメルセデスとの契約下にあるラッセルの場合は状況が違ってくるのは確かだ。

実際のところ、ハミルトンが新型コロナウイルスに感染して欠場することになった昨年の第16戦サヒールGPではラッセルがその代役として急遽メルセデスから出走したという経緯もある。

そのレースではポールポジションこそチームメートのバルテリ・ボッタスに譲ったものの、決勝がスタートするとすぐにトップの座に躍り出たラッセルは、終盤にチームがピット作業ミスを犯すまで初優勝は間違いないと考えられる快走を見せていた。

オーストリアの『Kronen Zeitung(クローネン・ツァイトゥング)』紙から、そのレースで走ったことによりハミルトンに近づくことができたと思うかと質問されたラッセルは次のように答えた。

「あれ以来、僕たちはまったく口をきいていないんだ」

「でも、僕たちの関係はいいよ。お互いに何の問題も抱えていないしね。正直に言って、あのレースの後で彼が何を言えたか分からないよ」

「僕も誰かが自分のウィリアムズのシートに座っていいレースをしてみせたらどう感じるかなんて分からないしね」

とは言え、ラッセルとメルセデスを率いるトト・ヴォルフ(チーム代表)との関係が非常にいいのは間違いないようだ。

「メルセデスやトト・ヴォルフとの関係はこれまで以上に強固なものになっているよ。彼らは僕の状況が分かっているんだ」

イタリアの『Mediaset(メディアセット)』にそう語った23歳のラッセルは次のように続けた。

「彼らは僕が勝利やタイトルのために戦いたいと思っていることが分かっている。彼らは(2020年の)バーレーンで僕に何ができるかを目にした。だから、僕は自分自身に集中するだけだよ。彼らに圧力をかける必要はないんだ」

「以前は、僕は強引にやろうとしていた。だけど、今は違うよ。僕は6年もメルセデスのドライバーとしてやってきたし、彼らは僕の第二の家族なんだ。もしそれが実現するとすれば、自然にそうなるはずだよ」

ラッセルは、「夏休み」までには2022年のメルセデスのドライバー体制に関する状況がはっきりすることを期待していることを認めている。

「僕はこの物語がメルセデス、ウィリアムズ、そしてドライバーというすべての関係者にとって満足のいく結果をもたらすはずだと確信しているよ」

そう語ったラッセルは次のように締めくくっている。

「僕は年を追うごとに強くなっているし、すでに勝利やタイトルのために戦えるレベルにあると思っている。だけど、様子を見ていくよ。F1は予測不可能なビジネスだから確実なことなどないと考えておいた方がいいからね」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック