かつて1960年代から80年代にかけてフェラーリのF1エンジン開発者として活躍したマウロ・フォルギエリが、現在フェラーリF1チームを率いるマッティア・ビノットのリーダーシップ能力に疑問を呈した。
86歳のフォルギエリは母国イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に対し、現在のフェラーリはトップが理想的な形でチームを率いているとは思えないと次のように語った。
「普通は、ミスをすればそれに対応しようとするものだ」
「過去には、最高のチームたちは悪いシーズンの後には常にそうやってきたものだよ」
「フェラーリは再び成功するための手段と人材を持っている。だが、チームリーダーになれる人がいるかどうかは分からない」
「現在において最も重要なのは適任のスペシャリストを選び、彼らを適材適所に配置する方法を知っているリーダーがいることだ」
フォルギエリはさらに、フェラーリの若手ドライバーであるシャルル・ルクレールと今年マクラーレンから移籍してきたカルロス・サインツにも多くの責任があるとしている。
「今のドライバーたちは私の時代よりも大きな責任を背負っている。当時はスピードさえあればそれでよかったが、今では自動車文化全体が求められている」
そう語ったフォルギエリは次のように付け加えた。
「ドライバーたちにはこれから設計に影響を与え、クルマの開発を導いていく必要があるんだ」