10日(水)にフェラーリの2021年型マシン「SF21」が発表されたが、タイトルスポンサーであるタバコメーカーのフィリップモリスが展開するプロジェクトである「ミッションウィノウ(Mission Winnow)」のロゴが鮮やかなネオングリーンで描かれているのがひときわ目をひいた。
そして、このマシンに乗ることになるフェラーリの2人のドライバーもその色には驚いたようだ。
「グリーンになるとは予想していなかったよ」
カルロス・サインツがそう語ると、シャルル・ルクレールも次のように付け加えた。
「それは直前に変更されたんだ。正直なところ、僕はもう慣れてきたよ」
フェラーリ2021年型マシンについてもうひとつ注目すべき点は、新型コロナウイルスのパンデミックによりF1マシンの開発がほぼ凍結されていたにもかかわらず、「SF21」のパッケージにはかなり大きな変更が加えられていることだろう。
パワー不足に苦しんだ2020年仕様エンジンが大幅に改良された新しいパワーユニットに置き換えられたほか、ノーズにも明らかに手が加えられている。さらに、リアサスペンションとギアボックスは全く新しいものになっている。
チーム代表のマッティア・ビノットは2021年型マシンについて次のように語っている。
「このクルマは、新レギュレーションの影響により昨年のクルマをもとに製造されているため、部分的には凍結されている。だが、我々は可能なエリアに関してはすべて改善を図ってきた」
しかし、ビノットは今年最も力を注ぐことになるのは2022年型マシンの開発になるだろうと次のように続けた。
「それはライバルたちも計画していることだ」
「誰もがレギュレーションの大きな変更を見逃したくはないと思っている。そのため、シーズン中の(2021年型マシンの)アップデートは、これまでにないほど少なくなるはずだ」
「シーズン開始時の力関係はシーズン終了時にも変わらないだろう」
明日12日(金)から3日間の日程でバーレーンにおいてF1公式プレシーズンテストが行われることになるが、そこでフェラーリを始め、各チームの2021年型マシンが持つポテンシャルが示されることになるだろう。