アストンマーティンのテクニカルディレクターを務めるアンドリュー・グリーンが、ドライビングスタイルに関してはセバスチャン・ベッテルよりもセルジオ・ペレスの方がもっと極端だと語った。
フェラーリでは期待された結果を出すことができなかった33歳のベッテルだが、メディアには「心理的問題」を抱えたためではないか、あるいはドライビングスタイルがフェラーリF1マシンに合わなかったためではないかといったような推測が取り上げられている。
しかし今年はアストンマーティンで走ることになるベッテルは、自分はそれほどF1マシンのハンドリングに関して細かいところにまでこだわる方ではないと母国ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。
「それに関する話はすべて少し的を外しているね」
「これに関しては、僕はほかのドライバーよりも過敏ではないよ。レッドブルにいたときやフェラーリでの最初のころには、神経質なリアエンドにうまく対応していたんだ」
そう語ったベッテルだが、アストンマーティンのF1マシンは「僕が慣れ親しんできたものとはすごく違う」と認めている。
これに関して、アストンマーティンの技術トップであるグリーンは次のように語っている。
「セブ(ベッテルの愛称)のドライビングスタイルは独特なんだ。だが、それは我々が以前目にしていたものと何も違ってはいない」
グリーンはさらに、昨年までこのチームに在籍していたペレス(現レッドブル)のドライビングスタイルの方がもっと極端なものだったと次のように続けた。
「すべてのサーキットで彼(ペレス)に合うセットアップにするのは非常に難しかったんだ。セバスチャンはそこまで極端ではないよ」
「もし、我々がセブの力を発揮させることができなければ、それは彼が悪いのではなく我々の失敗だよ」
一方、メルセデスF1チームを率いるトト・ヴォルフは、昨年ベッテルがフェラーリのシートを失うことが明らかとなったとき、アストンマーティンの新オーナーとなったローレンス・ストロールとベッテルの両者に対して2021年から一緒にやるよう助言していたことを認めている。
「私があちこちで意見を述べることができるのであれば、それはそれでいいことだよ。だが、それによってそういう決定がされたわけではないのも確かだよ」
小口ながらアストンマーティンの株式を個人的に所有していることで知られるヴォルフは『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』にそう語ると次のように付け加えた。
「最終的には、すべてのチーム、そしてすべてのドライバーは自分たち自身で決断しなくてはならないんだ」