2021年からアルピーヌという名称に変わるルノーF1チームだが、伝えられるところによればF1プログラムを統括するルノー・スポール・レーシングの社長を務めていたジェローム・ストールが昨年末で退任したことを受けチーム管理体制に変化が生じることになるようだ。
イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』や『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』が報じたところによれば、世界最高峰二輪選手権であるMotoGPでスズキチームを率いていたダビデ・ブリビオが2021年からアルピーヌのCEOを務めることになるという。
最新の情報によればスズキのMotoGPチームがブリビオの離脱を正式に発表しており、ブリビオのアルピーヌ加入はほぼ間違いないようだ。
最近の報道によれば8日(金)にそれが正式発表される見込みだとされているが、『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は7日(木)にプレスリリースが出される可能性もあるとし、次のように報じている。
「ブリビオはシリル・アビテブール(マネジングディレクター)の後任となり、マルチン・ブドコヴスキー(ディレクター)がチーム代表としての役割を引き継ぐことになる」
『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』は、これまで事実上のチーム代表職にあったアビテブールはより上位の役職に昇進することになるだろうとしている。
2020年限りでダニエル・リカルド(2021年はマクラーレンに移籍)を失ったルノーだが、2021年には2回F1チャンピオンとなった実績を持つフェルナンド・アロンソがその後任を務めることになっている。
そして、ルノーF1のシャシーテクニカルディレクターを務めるパット・フライによれば、2021年には原則として2020年型マシンを使用しなくてはならないものの、アルピーヌの2021年型マシンは2020年仕様とはかなり違うものになるだろうという。
「マシンのほとんどのパーツは認定済みであり変更はできないものの、実際のところかなり多くの部分については手をつけることができるんだ」
「完全に新しいマシンを造ることはできない。だが、半分新車にすることはできる。誰もがそうしようと考えていると思うよ」
スペインの『Marca(マルカ)』にそう語ったフライは、2021年に向けてはフロアの空力に関するレギュレーションが大きく変わるが、そこにチャンスの芽が生まれるはずだと次のように付け加えた。
「それによってマシンのリアの空力がかなり劇的に変わるんだ。だから、誰がそれに最もうまく対応できるのかということがカギになるだろう。それがチームの勢力図にどういう影響を及ぼすかを確かめる必要が出てくるよ」