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来季ボッタスに替えてラッセルを起用するのは「現実的ではない」とメルセデスF1のボス

2020年12月07日(月)19:07 pm

メルセデスF1チームCEOのトト・ヴォルフが、メルセデスでは2021年にバルテリ・ボッタスに替えてジョージ・ラッセルを起用することになるかもしれないとの見方を否定した。

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今年通算7回目のF1チャンピオンの座を手にしたルイス・ハミルトンだが、まだメルセデスとの間に2021年以降の新契約を結んでいない。

その一方でフィンランド出身のボッタスとはすでに来季の契約を済ませており、最終的には2021年のメルセデスのドライバーラインアップは今年同様ハミルトンとボッタスということになるのは間違いないと考えられていた。

だが、ハミルトンが新型コロナウイルスに感染したことが明らかとなり、メルセデスでは現在ウィリアムズにレンタルしているような形となっている秘蔵っ子とも呼ばれるラッセルを急遽その代役として先週末のF1サヒールGPに出走させた。

するとそのラッセルは金曜日に行われた2回のフリー走行ではいずれもトップタイムを刻み、予選でもわずかにボッタスに届かなかったものの2番グリッドを確保。そして決勝ではスタートでボッタスを攻略してトップに立つと、非常に安定した走りを見せ、初勝利をほぼ手中に収めたと考えられていた。

ところが、レース終盤のピットストップでチームがラッセルのタイヤを付け間違えるという痛恨のミスを犯してしまうとその後タイヤのパンクにも見舞われたラッセルは最後尾にまで落ちてしまう。

そこから再びその才能を発揮して9位にまでばん回したラッセルだが、初優勝を逃したショックによりF1マシンの中で悔し涙を流す様子が国際映像にとらえられていた。

ヴォルフはそのラッセルについて次のように語っている。

「これが彼にとって最後の勝利への挑戦ではないよ」

「これはおとぎ話の始まりに過ぎないし、今日はうまくいかなかっただけだよ。新たなスターが誕生したのだと言っておこう」

だが、レースでは2017年からメルセデスでハミルトンのチームメートを務めているボッタスを圧倒するパフォーマンスを見せたラッセルの評価は非常に高まってきており、メルセデスが今後ウィリアムズとラッセルの契約を解除し、2021年にボッタスの代わりにラッセルを起用する方向で調整するのではないかとのうわさもささやかれるようになっている。

しかし、ヴォルフはこうしたうわさに対して次のように語った。

「ジョージはメルセデスのドライバーだ。だが、ウィリアムズとの契約があるウィリアムズのドライバーでもある」

「そして、我々のラインアップはバルテリとルイスだ。そういうシナリオは現実的だとは考えていないよ」

「だが、我々全員にとってこれが興味深い決定になるのはよく理解している。恐らく、そのうちそうするだろう」

「だからこそ、私は今日が悲しい日だったとは考えていないんだ。今日はチームが何かを学んだ日だった。我々は将来ジョージ・ラッセルを頼りにすることができるということを学べたんだ」

一方、22歳のラッセルはサヒールGPの結果には「ひどく打ちのめされた」と認めたものの、自分の力をアピールすることができたのはよかったと次のように語っている。

「トトが今後将来の計画をするときに自分が困難な位置にいるのだと分かってくれるといいね。もし僕が彼にそう思わせることができたとすれば、それは小さな勝利だと言えるよ」

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