メルセデスF1チームCEOのトト・ヴォルフが、2021年だけでなく2022年もルイス・ハミルトンと一緒に戦うことになるだろうと示唆した。
先週末にイスタンブールで行われた今季のF1第14戦トルコGPで今季10勝目を果たし、ついにミハエル・シューマッハが持つF1史上最多タイトル獲得記録7回に並んだハミルトンだが、現時点ではまだメルセデスと2021年以降の契約を結んでいない。
一部には2020年限りでF1を引退する可能性も示唆されているハミルトンだが、伝えられるところによればこれまでのように長期契約を結ぶのではなく2021年だけの単年契約を結びたいという意向を持っているようだ。
その理由は、メルセデスが今後ずっとF1を続けるのかどうかが不透明であることや、新型コロナウイルスの影響を受けたことでF1が将来的にドライバーの報酬にも上限値を定める方向で合意に達したという事実などがあると考えられている。
すでにかなり高額な報酬を受け取っているのは間違いないハミルトンだが、歴代最多チャンピオン記録に並んだことで契約交渉においてはこれまで以上の額を要求することになりそうだ。
今やハミルトンは「間違いなくさらに高価になった」と語ったヴォルフだが、ハミルトンにとって交渉が有利になるように契約を遅らせているわけではないとイタリアの『Autosprint(オートスプリント)』に次のように語った。
「それ(契約)を遅らせようとしているわけではないが、自分たち自身にプレッシャーをかけてバーレーン(第15戦及び第16戦)の前までにとかアブダビ(最終戦)の前までにと言うようなことはしたくないんだ」
「プレッシャーは全くないし、そうすべきときにそうすることになるだろう。ルイスはレースをし、戦うことが大好きなんだ。チームと同じようにね。戦うためのレースがなければ人生はそれほど楽しくはないだろう。だから私は我々が来年より後も一緒にやるだろうと思っているんだ」
2021年はメルセデスのチーム代表を続けることを明らかにしたものの、いずれはその職から降りて新たな挑戦を開始したいと考えていると伝えられているヴォルフはそう語ると次のように付け加えた。
「2022年にはルール変更によって大きな挑戦になるが、その前の2021年はまた素晴らしい年になるだろうと思っている。我々はしばらく続けていくことになると見ているよ」