トト・ヴォルフが、2021年もメルセデスのチーム代表に留まることを明らかにした。
2014年以降メルセデスF1チームの事実上のトップとしてタイトル7連覇の立役者となってきたオーストリア出身のヴォルフだが、今年に入ってから2021年以降はチーム代表の座から降り、これまでとは違う立場でチームに関与することになるかもしれないとたびたび示唆してきていた。
今年限りで契約が満期を迎える現F1チャンピオンのルイス・ハミルトンがなかなかメルセデスと2021年以降の契約を結ぼうとしないのもそれがひとつの理由だと考えられていた。
だが、ヴォルフはこのほどオーストリアのテレビ局『ORF』に次のように語った。
「あと1年かそこらは留まることになると思う」
それは2021年もチーム代表としてチーム運営に携わることになるという意味かと尋ねられたヴォルフは「ああ、その通りだよ」と答えたものの、これから自分の後継者を育てていくつもりだと次のように続けている。
「今後2年は興味深い状況となりそうだし、それを楽しむことができる限り、私は今の仕事を続けたいと思っているよ」
「徐々に私の後任を指名し、トレーニングする必要があるのは分かっているし、彼がそのために私の横で仕事をすることもできるだろう」
2022年にはこれまでとは大きく変わる新しいF1技術レギュレーションが導入されるとともに、バジェットキャップと呼ばれるF1チームの予算上限も本格的に開始されることになっており、ある意味ではF1が新たな転換期を迎えることになると言ってもいいだろう。
ヴォルフもその状況がどう推移していくのかを見極めながら、次のキャリアへのステップを考えていくつもりのようだ。