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やみくもにレース数を増やそうとするF1オーナーの姿勢をGPDA会長が批判

2020年11月06日(金)5:17 am

元F1ドライバーのアレクサンダー・ブルツが、レース週末の日程をこれまでの3日間から2日間へと短縮することなどにより1シーズンのレース数をさらに増やすことを目指しているF1の姿勢を批判した。

新型コロナウイルスの影響を受けて大幅に見直された2020年F1カレンダーだが、それによって2006年以来14年ぶりにF1レースが戻ってきた先週末のイモラ・サーキットでは通常の3日間ではなく、土曜日と日曜日の2日間だけというレースフォーマットで今季の第13戦エミリア・ロマーニャGPが開催されていた。

そして、それとほぼ同時期に現在F1オーナーのリバティ・メディアが検討している2021年の暫定F1カレンダーがリークされたが、それによれば2021年にはF1史上最多となる23レースが盛り込まれることになると考えられている。

かつてベネトンやウィリアムズで活躍したブルツは、現在もGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の会長を務めている。GPDAというのはF1ドライバーたちによる任意組織であり、主にレースにおける安全問題などを議論し、必要に応じてF1オーナーやFIA(F1統括団体の国際自動車連盟)に上申することを目的とする団体だ。

そのブルツは、母国オーストリアのテレビ局『ORF』に対し、リバティ・メディアはやみくもにF1レースを増やそうとしていると次のように語った。

「F1の人たちはすでに21戦という限界まで増やしているため、今後はレース週末を短縮しようとしている」

「例えば、もしも6レースで金曜日をキャンセルすれば、それによってあと2つレース週末を増やすことができる」

「だが、F1はこれによって金を儲けようとしているんだ。グランプリ開催費用を払うのは(地元の)主催者だから、つまりはサーキットが余分なコストを払うことになる。全ては金のためだよ」

ブルツは、F1のレースプロモーターたちは現在すでに収益性の問題を抱えており、現在F1が進めようとしている計画は彼らにとって「理想とはほど遠い」ものだとしている。

「彼らが負担するコストはほぼ同じだ。だが、今後彼らがコストを回収するための日数はたった2日になってしまう」

そう語った46歳のブルツは次のように付け加えた。

「つまり、サーキットの採算性は悪化していくことになる。だが、F1の権利者(リバティ・メディア)はそんなことは気にしていないようだ」

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