誰が2021年にレッドブルでマックス・フェルスタッペンのチームメートを務めることになるのかに注目が集まっている。
今季レッドブルで2年目のF1フルシーズンを迎えているタイ国籍ドライバーのアレクサンダー・アルボンは苦戦が続いており、来年のレッドブル残留がかなり難しい状況になっているのは確かだ。
レッドブルとそのセカンドチームであるアルファタウリのドライバープログラム責任者であるヘルムート・マルコは、もしもアルボンの続投が難しいと判断したならば外部のドライバーにも目を向けるとしており、その場合に候補となるのはニコ・ヒュルケンベルグもしくはセルジオ・ペレス(レーシングポイント)だと公言している。
こうした中、フェルスタッペンは最近2度にわたって、自分としてはヒュルケンベルグがチームメートであることが望ましいと考えているという趣旨のコメントを行ったことが報じられている。
そして、このほどフェルスタッペンの父親であり、自身も元F1ドライバーであるヨス・フェルスタッペンは、母国オランダのテレビ局『Ziggo Sport(ジッホ・スポルト)』の番組内で次のように語った。
「チャンスがあるのは3人のドライバーだけだ。つまり、アルボン、ヒュルケンベルグ、あるいはペレスだ」
「私の好みはマックスと同じだよ」
かつてアロウズやティレルなどで活躍した48歳のヨス・フェルスタッペンは、アルボンは来季も続投するにふさわしいパフォーマンスを見せることができていないと次のように続けた。
「現時点ではノーだね」
「マックスには強いチームメートが必要なんだ。そうであれば前戦(第13戦エミリア・ロマーニャGP)も違う展開となっていただろう。もし彼のチームメートがハミルトン(メルセデス)の後ろにいたならば、彼は実際よりももっと早い段階でピットインしていた可能性もあるし、そうすればカードは違う形でシャッフルされていただろうね」
「それに、いいチームメートがいればフリー走行でももっといいデータを得ることができる。別々のやり方ができる2人のドライバーがいれば、それによってもっと多くの情報を得ることができるんだ」
2020年F1シーズン開幕前にはF1タイトル獲得を目指していたレッドブルとフェルスタッペンだが、事実上すでにその望みは消えてしまっている。フェルスタッペン親子としてはまた来年に初のF1タイトル獲得の望みを託すしかない状況だ。
「来年には新たなチャンスもあるだろう。だが、クルマもエンジンも改善が必要だ」
「来シーズンには新しいエンジンが投入されることになっているし、それは現在のものよりもすでによくなっている。それは前向きな点だ。だが、ライバルたちももちろん立ち止まってはいないがね」
「新しいクルマを手にするまで待つしかないが、困難なシーズンだったよ。我々は4回落としてしまったからね。イタリアで3回、オーストリアで1回だ」
ここまでに行われた13レースのうち4レースをリタイアによるノーポイントで終えたことに言及しながらそう語ったヨス・フェルスタッペンは次のように付け加えた。
「しかし、我々もライバル(メルセデス)との差を縮めつつあることは分かっている。前回のレースはとりわけエキサイティングなものだったし、来年もっといいクルマを手にすることができればマックスにもタイトル争いをするチャンスが生まれるだろう」