【フェラーリ】レッドブルが提案している「エンジン開発凍結」についてまだ話し合う準備はない
2022年から自分たちで独自にF1エンジンを製造しようというレッドブルの計画が早速困難にぶつかってしまったようだ。
先週末に今季のF1第12戦ポルトガルGPが行われたポルティマオにおいて26日（月）にF1運営に携わる首脳陣が集まって会議を行ったが、その議題のひとつはレッドブルが提案した2022年以降のF1エンジン開発凍結に関することだった。
レッドブルでは2021年限りでエンジンサプライヤーのホンダがF1から撤退する決定をしたことを受け、そのF1エンジンの知的財産権を買い取って自分たちで当面の間F1エンジン製造を続けることを考えている。
だが、レッドブルにはF1エンジンを開発していくためのノウハウや人材もないことから、その計画をうまく進めるためにはほかのエンジンメーカーも開発を行わないという条件が必要となってくる。
月曜日の会議の前には、メルセデスF1チームCEOのトト・ヴォルフがその計画を支持し、例えフェラーリが反対してもレッドブルの提案は通るだろうと語っていた。ヴォルフは、この件に関しては全員一致は必要なく、多数決で決めることができると考えていたためだ。
だが、フェラーリには悪名高い「拒否権」が与えられており、今年すでに全F1チームがサインした2021年から2025年までのコンコルド協定にもそれが盛り込まれている。
そして、フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノットは、そのレッドブルの提案に関しても拒否権を行使する可能性もあると示唆していた。
「凍結の話し合いをする前に、ほかの問題についての話し合いを開始する方がもっと重要だと考えている」
「例えば2026年のことだし、エンジンの新たな技術様式に関することだ。コストをどのようにし、どういうテクノロジーを採用するのかといったことをね」
イタリアの『La Repubblica（レプブリカ）』にそう語ったビノットは次のように付け加えた。
「そして、こうした問題への対応に決着がつけば、そのときは凍結に関する話もできるよ」
