レッドブルのドライバープログラム責任者として知られるヘルムート・マルコが、2021年F1シーズンのマックス・フェルスタッペンのチームメートには「チーム全体にとって有望」だと考えられるドライバーを選ぶつもりだと語った。
今季はフェルスタッペンとイギリス生まれのタイ国籍ドライバーであるアレクサンダー・アルボンのラインアップで戦っているレッドブルだが、アルボンはなかなか期待されたパフォーマンスを発揮することができずにいる。
アルボンの成長に期待しているマルコは、先週末にニュルブルクリンクで行われた第11戦アイフェルGPではアルボンもフェルスタッペンに「かなり近い」ところにまで来ていたと主張している。
しかし、マルコもアルボンがもっとそのパフォーマンスを向上することができなければ、2021年には誰かほかのドライバーと替えざるを得ない状況となるだろうと示唆している。
そのレッドブルにとっての有力な選択肢は、今年いっぱいでレーシングポイントを離脱するセルジオ・ペレス、もしくは昨年までルノーに所属していたニコ・ヒュルケンベルグだとうわさされている。
ヒュルケンベルグは先週末にニュルブルクリンクで行われたF1アイフェルGPで体調不良を起こしたランス・ストロールの代役としてレーシングポイントから出走している。つまり、アイフェルGPでチームメートを務めた2人が来季のレッドブルのシートを争っていることになる。
マルコはこの話題に関してドイツの『Motorsport-Magazine.com』に次のように語った。
「我々は急いではいないよ」
「イギリスあるいはドイツのメディアなどが常に我々のコックピットに関連付けているドライバー(ペレスとヒュルケンベルグ)はどちらも獲得可能だからね」
マルコは、ドライバー決定を急ぐ必要がないのはすでにほかのチームの2021年のドライバーラインアップは大方決まってしまっているからだと次のように続けた。
「私が知る限り、ほかのチームのシートはほとんど決まってしまっているよ。ハースのコックピットに関しては全員が興味を持っているわけではないが、あそこの2つのシートも事実上決まっているんだ」
ハースに関しては、2021年には現在ドライバーを務めているロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセンはどちらもシートを失い、その後任として潤沢なスポンサーマネー持ち込みが可能なロシア人ドライバーのニキータ・マゼピンとともにフェラーリのアカデミードライバーであるカルム・アイロットもしくはロベルト・シュワルツマンのいずれかが来季のコックピットに収まるだろうとうわさされている。
また、マルコはアルファロメオに関してもすでに来季はミック・シューマッハとキミ・ライコネンのコンビで行くことを決めたようだと考えている。
ペレスとヒュルケンベルグなら、どちらがフェルスタッペンのチームメートにふさわしいと思うかと質問されたマルコは、候補はそれにアルボンを加えた3人に絞られていると示唆するように次のように答えた。
「よりチームにとって有望な者を選ぶことになるだろうね」
「その点について、我々は彼らのことを非常に詳細に分析することになる。それは私が誰を好むかではなく、パッケージ全体にとって誰がより好ましいかということさ」
「アルボンがどれほど成長するかも見ていくことになるよ」
そう語ったマルコは、現時点でのF1トップ3ドライバーはフェルスタッペンとメルセデスのルイス・ハミルトン、そしてフェラーリのシャルル・ルクレールだと次のように付け加えている。
「フェルスタッペンとハミルトンは飛び抜けた存在だ。そしてその次に来るのがルクレールだね。あのフェラーリマシンをうまく乗りこなしているルクレールは素晴らしいよ」