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F1撤退を決めたホンダがインディカーを継続する理由は?

2020年10月15日(木)17:27 pm

ホンダの山本雅史F1担当マネジングディレクターが、2021年限りでF1から撤退する一方でインディカーシリーズへの参戦継続を決定した理由を説明した。

ホンダは、将来に向けてより環境に優しい技術開発を進める必要があり、そこにリソースを集中することがF1撤退の理由だとしている。

だが、その一方でアメリカのインディカーとは新たに今後10年にも及ぶエンジン供給契約を結んでいる。そのインディカーでは2023年から現在のF1エンジンと同様の構造となるハイブリッド方式の2.4リッターV6エンジンが導入される予定となっている。

ホンダがF1撤退を決めた背景には、F1が自動車産業が向かおうとしている方向性と合致しなくなっていると考えたためではないかとの推測もあるが、山本MDはそうではないと次のように語った。

「ホンダが世界中に顧客を抱えていることから、将来カーボンニュートラル製品に取り組むために早い段階からトップエンジニアたちをそこに集約する必要があったのです」

「我々の観点からすれば、インディカーへの取り組みはHPD(アメリカに拠点を置くホンダ・パフォーマンス・デベロップメント)が行っており、それはアメリカにおけるホンダの独立組織なのです」

「今回の件(F1)に関しては、R&D(ホンダ技術研究所)の多くのスタッフは日本を拠点としていることから、将来的な取り組みに向けてエンジニアを割り振ることが必要だったのです」

一方、ホンダが2021年限りでF1を去るとは言え、現在レッドブルのジュニアプログラムメンバーとなっている角田裕毅のF1昇格チャンスがそれに伴って消えることはなさそうだ。

今季初挑戦しているF2で現在ランキング3番手に位置している20歳の角田は今季のF1第13戦エミリア・ロマーニャGP(11月1日決勝)の翌週にイモラ・サーキットで2018年型トロロッソF1マシンを使ってテストを行うことになっており、今週アルファタウリのファクトリーでシート合わせを行っている。

角田がそのテストを順調に終えることができれば、今季中にもアルファタウリから金曜フリー走行に出走するチャンスも与えられる可能性があると考えられている。

アルファタウリのチーム代表を務めるフランツ・トストは角田について次のように語っている。

「彼には天賦のスピードがあるし、技術もある。そのほかのことに関してはそのうち分かるだろう」

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