現在F2選手権に参戦しているスイス出身ドライバーのルイ・デレトラーズが、来季ルノーでF1復帰することになったフェルナンド・アロンソをシーズン後に行われる“ヤング・ドライバー・テスト”に参加させるのは反対だと声を上げている。
最近の報道によれば、ルノーF1チームを率いるシリル・アビテブールが今季の最終戦アブダビGP(12月13日決勝)の翌週にヤス・マリーナ・サーキットで行われるヤング・ドライバー・テストに例外的にアロンソを参加させて欲しいとの申請を出したようだ。
ヤング・ドライバー・テストは文字通り若手ドライバーを対象としており、その参加資格はF1での実戦経験が2レース以下の者に限られている。
今年4年目のF2シーズンを迎えている23歳のスイス人ドライバーであるデレトラーズはこの件に関して次のように語った。
「ヤング・ドライバー・テストは若手ドライバーのためのものであるべきだよ。そこが重要なんじゃないの?」
来年にはアルピーヌと名前を変えるルノーでF1復帰を果たすアロンソは39歳であり、もちろんヤングではない。
さらに、2001年から2018年にかけて300戦以上F1を戦った経験を持ち、2005年と2006年にはチャンピオンにもなっていることを考えれば、2年間のブランクがあるとは言え、アロンソを若手ドライバーによるテストに参加させることには少々無理があると考えるのは当然だろう。
アロンソ自身はヤング・ドライバー・テストへの参加については言及していないものの、最終戦が行われるアブダビに行き、そこでルノーF1チームと合流する予定であること認めている。
「イモラ(第13戦エミリア・ロマーニャGP/11月1日決勝)までF1レースに行く計画はしていないんだ」
母国スペインの『El Mundo(ムンド)』紙にそう語ったアロンソは次のように続けた。
「その間、僕はファクトリーでシミュレーター作業をやるつもりだよ。そしてバーレーンとアブダビではチームと親しむつもりにしているよ」
「それ(アブダビ)は今年の最終戦だし、チームの働き方を見たいと思っている。だけど、もうすでにエンジニアたちとはコンスタントに連絡を取り合っているよ。レースも見ているし、家からミーティングにも参加しているんだ」
今回、そのアロンソの若手ドライバーテスト参加に疑問の声を上げたデレトラーズは2016年にはルノーと育成ドライバー契約を結んでいたこともある。
デレトラーズは現在F2で122ポイントを稼いでランキング7番手に位置している。そして1ポイント差の123ポイントで6番手に位置しているのが日本人ドライバーの角田裕毅だ。
角田に関してはレッドブルもしくはアルファタウリからヤング・ドライバー・テストに参加することになるのはほぼ確実だと考えられている。