2021年のレッドブルとアルファタウリのドライバー体制は10月末には明らかになるだろう。
そう示唆したのはレッドブルのジュニアチームであるアルファタウリのチーム代表を務めるフランツ・トストだ。
レッドブルとアルファタウリのドライバープログラムを統括しているのはヘルムート・マルコ(レッドブル/モータースポーツアドバイザー)だが、最近そのマルコがF1第8戦イタリアGPで勝利を収めたピエール・ガスリーは2021年もチームリーダーとしてアルファタウリに残ることになるだろうと語っている。
うわさによれば、マルコは2021年に向けて今季不振が続いているダニール・クビアトを諦め、そのシートに現在F2選手権で上位争いをしている日本人ドライバーの角田裕毅を据えることを考えているようだと言われている。
しかし、トストはこのほどドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』に次のように語った。
「ガスリーは素晴らしいドライビングを見せている。一方、ダニールはチームに責任があるいくつかのミスによって何度か敗北を喫してしまった」
「例えば、シルバーストンで起きた彼のアクシデントはチームのミスによるものだったんだ」
トストはドイツのテレビ局『Sport1(シュポルト1)』に対しても、クビアトを見限るのはまだ早いと次のように主張している。
「全く時期尚早だよ。クビアトはまだクルマにうまく馴染めていない。だが、それも変わるだろう」
しかし、うわさされているようにクビアトの後任候補として角田が大きくクローズアップされてきているのは確かだ。
角田にとって今年がF2初挑戦ながら、すでに2勝をあげる活躍を見せている。惜しくもモンツァでのスプリントレースはマシントラブルによるリタイアとなってしまい、これでドライバーズランキングは現在4番手に下がってしまっている。しかし、それでもまだ十分にタイトル争いにからむことができる位置にいる。
角田のF1昇格の可能性について質問されたトストは次のように答えている。
「このまま頑張り続けることだ」
「角田は初めてのF2シーズンに素晴らしい仕事をしている。それは確かだ。だが、実際のところは非常に単純な話なんだよ。最終的には最も速い者がコックピットを手に入れることになるんだ」
トストはさらに、いずれにしても来季のドライバーを決める権限は自分にはないのだと『Sport1(シュポルト1)』に次のように語っている。
「我々の4台のクルマに乗るドライバーを決めるのはレッドブルの2人だけだ。それはディートリッヒ・マテシッツ(レッドブル/オーナー)とヘルムート・マルコさ」
「10月末までにはより確かなことが分かると思うよ」