ウィリアムズ・レーシングのチーム副代表クレア・ウィリアムズは、今週末のイタリアGPを最後に辞任することを発表した。
●【新生ウィリアムズ】ウィリアムズの名は安泰か?イギリス人の元レーシングドライバーが取締役に就任、3人の取締役を発表
これにより、フランク・ウィリアムズ卿が設立したチームへウィリアムズ一家が関与することはなくなり、一時代が終わりを告げることとなる。
ウィリアムズ・レーシングは先日、アメリカの投資会社への売却を発表。クレア・ウィリアムズを含め何も変える予定はないと発表していたが、クレア・ウィリアムズは自ら、この機会にF1から離れる決断を下した。
■クレア・ウィリアムズ
チーム創設者の娘のクレアは2002年、ウィリアムズ・チームのコミュニケーション部門の一員として入社。
2012年、クレアはコマーシャル兼マーケティングディレクターとして取締役会で任命され、2013年にはチーム副代表としてチームの運営業務を引き継いだ。
それから7年間、コンストラクターズ・ランキングで2度の3位、2度の5位に導いてきた。
またクレアは、このスポーツ全体で女性が活躍できるよう多様性を推進、次世代エンジニアリングへの推進に尽力。F1への貢献が認められ、2016年には大英帝国勲章(OBE)を授与された。
■ウィリアムズ家の遺産を次世代へ引き継ぎたかった
「チームから退くのは本当に難しい決断でした」
「私はチームに長く在職し、ウィリアムズ家の遺産を次世代に引き継ぎたいと望んでいました。しかしながら、多くの外的要因が私たちの管理外で起こったため、今年の初めに新たな投資を見つける必要があり、ドリルトン・キャピタル(Dorilton Capital)に売却することにしました」
「私の家族は常にレーシングチームと社員を第一に考えてきましたが、これは完全に正しい決断でした。ウィリアムズの遺産を維持しながら、ウィリアムズをグリッドの最前線に戻すために適した人々がここにいます」
「私は、ドリルトン・キャピタルが新しいオーナーとして新たなスタートを切れるよう、チームから離れることを決断しました。簡単な決断ではありませんでしたが、関係者全員にとって正しい決断だったと信じています」
「私はこのチームで、そしてF1という素晴らしい世界の中で成長できたことをとても光栄に思っています。私はすべての時間が好きでしたし、私に与えられた機会に永遠に感謝するでしょう」
■父に感謝しています
「(F1は)信じられないほど挑戦的なスポーツですが、私は今、他の世界を見てみたいと思っています。最も重要なのは、家族と一緒に過ごしたいということです」
「私の決断を理解してくれたドリルトン・キャピタルに感謝しています。私たちのファンにも感謝したいです。ウィリアムズの人々はどんな時も家族ですし、彼らは困難な時期に私をやる気にさせてくれました。私が最も恋しく思うのは彼らです。私たちが経験してきた過程が、彼らにふさわしい成功をもたらすことは、私の純粋な希望です」
「そして最後に、チーム、スポーツ、そして家族にすべてを与えてくれた私の父に感謝しています」