ホンダの山本雅史F1担当マネジングディレクターが、今年F2選手権に参戦している日本人若手ドライバーの角田裕毅がアルファタウリからF1デビューするのを期待していると認めた。
レッドブルとそのジュニアチームであるアルファタウリのドライバープログラム責任者であるヘルムート・マルコが、今季アルファタウリのドライバーを務めているダニール・クビアトが「期待していたようなパフォーマンスを示していない」と語ったことが少し前に報じられた。
それをきっかけにしたように、2020年のF2ですでに1勝をあげ、現在ランキング4番手につけている20歳の角田が今季中にもクビアトの後任としてアルファタウリに抜擢されるのではないかとのうわさがささやかれるようになっている。
ホンダの支援を受け、2019年からレッドブルのドライバー育成プログラム入りした角田に関し、山本MDは『as-web.jp』に次のように語っている。
「フランツ・トスト(アルファタウリ/チーム代表)が裕毅は非常に優秀だと言っています」
「角田はまだ20歳ですが、この年齢で日本人ドライバーがあれだけの走りを見せるのは非常に素晴らしいとレッドブルも彼のことが気に入っているようです」
現在のレッドブル育成ドライバーの中では角田が抜きん出た存在になっていると思うかと尋ねられた山本MDは「そうですね」と答え、レッドブル所属若手ドライバーのリアム・ローソンを引き合いに出しながら次のように付け加えている。
「ローソンはF3でいい走りをしていますが、すぐにF1に行けるというわけではないでしょう。角田がF1に行くのを本当に楽しみにしています」
一方、角田にシートを奪われるのではないかとうわさされているクビアトだが、2020年型アルファタウリ・ホンダF1マシンには「まずまず満足している」ものの今後は「順調な週末」を送ることが必要だと語ったことが今週伝えられている。
そうした中、ロシア人F1解説者であるアレクセイ・ポポフは、クビアトに替えて角田をF1に昇格させるのは時期尚早だと主張している。
「確かに、彼はすでに1勝しているしコンスタントに表彰台に上っている。だが、彼をアルファタウリに乗せるのはまだ早すぎると私は思うよ」
そう語ったポポフだが、何よりも問題はクビアトのパフォーマンスだと認め、次のように付け加えた。
「しかし、マルコ博士がダニ(クビアトの愛称)のことをあまりよく言わなくなってきているのはまずいね。彼は予選で(チームメートの)ピエール・ガスリーに6戦全敗だし、ガスリーが14ポイント稼いでいるのに対して2ポイントしかとれていない。だから、現時点ではあまり健全な状態ではないよ」