2021年もメルセデスF1チームに残留することが決まったバルテリ・ボッタスだが、その契約期間がこれまで同様に1年間であることを不満に感じたりはしていないと主張した。
2016年に初のF1タイトル獲得と同時にF1引退を発表したニコ・ロズベルグの後任として急遽ウィリアムズからメルセデスへ移籍したボッタスだが、2017年からずっと1年契約を繰り返してきている。
もちろん、本人は複数年契約を希望しているわけだが、メルセデス側が単年契約に固執しているという背景があるようだ。
しかし、ボッタスは今季のF1第5戦 F1 70周年記念GP(9日決勝)が開催されるシルバーストンで母国フィンランドのテレビ局に次のように語った。
「1年だけだとしても、そしてほかにも選択肢はあるかもしれないけれど、僕はこれが僕にとって最善の選択だと思っているよ」
「もし僕がタイトルをとりさえすれば、何も心配することはないはずさ。あらゆるドアが開かれるだろうからね。だから、今回の契約がまた短いものであってもそれが僕にとっては最善の選択肢なんだ」
そう語ったボッタスは2021年の契約は基本的には2020年のものをコピーしたようなものだと認め、チームとの交渉に関してもスムーズに進んだと示唆すると、笑いを浮かべながら次のように付け加えた。
「きっとルイス(ハミルトン)の(契約交渉)はもっと複雑だと思うよ」
実際のところ、ハミルトン自身も2021年以降もメルセデスで走りたいと思っていると語りつつも、現時点ではまだチームと交渉をするつもりもないとしている。
ハミルトンは、新型コロナウイルスのパンデミックに言及しながら次のように続けた。
「正直なところ、世界中で多くの人たちが仕事を失っているということを考えると、今は大きな契約の交渉をするのにふさわしい時期だとは思えないんだ」
「だけど、僕は本当にこのチームと続けたいと思っている。その契約をまとめることは僕たちにとってそれほど大変なことじゃないよ」
前F1最高責任者のバーニー・エクレストンは、ボッタスが2021年もメルセデスに残留することが決まったのはハミルトンにとってもいいニュースに違いないと考えているようだ。
「ボッタスがチームからの指示を守る限り、彼(ハミルトン)の位置は保証されるからね」
スイスの『Blick(ブリック)』紙にそう語った89歳のエクレストンは次のように付け加えた。
「だが、いずれにしても彼(ボッタス)にはハミルトンに勝つチャンスはないだろうがね」