セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が、2021年シーズンに向けてレーシングポイントと交渉を行っていることを認めた。
最近の報道によれば、ベッテルが来季からアストンマーティンと名前を変えるチームに移籍する可能性がかなり高いと言われている。
そのベッテルは2020年のF1第3戦ハンガリーGP(19日決勝)が行われるハンガロリンクにおいてテレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイツ)』に次のように語った。
「情報を得るのはまったく普通のことだと思うよ」
「自分自身のために正しい決断をすることが大切だからね」
今年は“ピンクのメルセデス”とも呼ばれ、かなりの速さを示しているレーシングポイントだが、それでもやはりメルセデス、レッドブル、フェラーリと比較すればチーム規模もそのパフォーマンスレベルもワンランク下がるのは間違いないだろう。
果たしてこれまでトップチームで戦ってきたベッテルが中団グループに位置するチームでうまくやっていくことは可能なのだろうか?
「僕はそう思うよ。キミ・ライコネンがそうしたようにね」
そう語ったのはアルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトだ。2015年にベッテルがフェラーリに移籍した際、その後任としてレッドブルに昇格したという経緯があるクビアトは次のように付け加えた。
「トップチームにいようが中団に属するチームにいようがそれは関係ないんだ。やることは違わない。クルマの能力を最大限に絞り出すことだ。そしてセバスチャンはそれに長けているよ」
最近のうわさによれば、レーシングポイントはベッテルを迎え入れるためにセルジオ・ペレスに巨額の違約金を支払うことで、すでに結んでいた2021年の契約を解除することになりそうだと考えられている。
そして、ペレスとの契約に盛り込まれている解除条項をチーム側が行使する期限は7月31日(金)だと伝えられている。
だが、ペレスは16日(木)に次のように語った。
「僕が知る限り、僕はこのチームと一緒にいると思うよ。僕には契約があるからね」
「今後数週間のうちに何が起きるか様子を見ることになるけれど、僕からすれば、僕には契約があるしこのチームで今後もやることになると強く信じているよ」
そう語ったペレスだが、すでに先週ほかのチームから「連絡を受けた」ことも認めている。
イタリアのメディアはペレスに連絡をとったのはアルファロメオだと示唆している。
うわさではレーシングポイントではF1第4戦イギリスGP決勝が開催される8月2日(日)に2021年のベッテル加入を発表する予定だと言われている。そしてイタリアのメディアが関係筋から得た情報として伝えているところによれば、アルファロメオも同じ日に来季ペレスがキミ・ライコネンの後任として加わることを発表することになるかもしれないという。
一方、現在ペレスのチームメートを務めているランス・ストロールは、レーシングポイントのチームオーナーであるローレンス・ストロールの息子であり、こちらは2021年もチームに残留することは確実だと考えられている。
しかし、ランス・ストロールは自分が2021年もレーシングポイントで走ることができるという保証があるわけではないと語り、次のように付け加えている。
「何がチームのために最善なのかは首脳部が決めることだよ」